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SaaS ERPの複雑すぎるサブスクリプション、主要6パターンを理解しよう:従量制、階層性、定額制、フリーミアム……
SaaS ERPの登場によって、コストを抑えながら柔軟性と拡張性を獲得できると期待されている。だがそれを真の意味で実現するには、従量制やユーザー単位といった一般的な料金体系の仕組みを理解することが先決だ。
運用効率を上げ、コストを節約するためにSaaS ERPシステムへの移行を検討する企業は増えている。だが、移行に当たって直面するのが、ユーザー単位や従量制など、紛らわしい一連の価格オプションだ。
SaaS ERPサブスクリプションのコストに対する理解を深めるため、さまざまな料金モデルに対する意見を複数の専門家に聞いた。本稿ではその見解を紹介する。
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従量制料金
従量制料金は「使用量ベース」とも呼ばれ、企業はサービスを使った分だけ料金を支払う。従量制料金は柔軟性に優れ、支出をコントロールできる。一般的に、このモデルはクラウドストレージサービス、データサービス、繰り返し利用する請求サービスに最適だ。
IT管理サービス会社CompuComでデジタル戦略およびクライアントイネーブルメント部門の統括責任者を務めるニック・ブリグマン氏は次のように語る。「使用量とはリソースの消費量を指す。使用量には、ストレージに基づいてPB単位やTB単位で計算されるものと、時間に基づくものがある。後者は市場では新しい要素で、分単位で請求されるものもあるため、サービスがアクティブになっていて実際にリソースを使用している時間の長さが特に重要になる」
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