特集/連載
中小企業がSaaS ERPの導入に踏み切る条件とは?:時と場合に応じた選択を
中小企業がSaaSのERPを導入しようとした場合、オンプレミスでの導入よりも多くの問題に直面する。そして、クラウドERPが全ての企業にフィットするとは限らない。
人工知能(AI)は少なくとも一部のアプリケーションでは定着したようだ。AIがビジネス、経済、さまざまなサービスにもたらすメリットは非常に大きい。だが、そうしたメリットは誰もが平等に受け取れるわけではない。
大半の主要なSaaS(Software as a Service)のERPの場合、コストはそれほど問題にならない。各ERPには何らかのAIが組み込まれており、そのほとんどは企業の規模に関係なく利用できる。問題になるのは「対象範囲」と「カスタマイズ性」だ。SaaS ERPで用意されている分析には制限があり、ユーザーは限られた分析しかできない。分析自体を拡張するのは言うまでもなく、出力結果を自社用に微調整するのも手間がかかり、大量のリソースが必要になる。
端的にいえば、クラウド型AIに頼りきりになることはできず、社内に分析スキルを有する人材が必要になる。しかし、そのコストは実に高額だ。
併せて読みたいお薦め記事
ERPツールをどう選ぶか
クラウドとオンプレミスの選択
- 増える“脱クラウド”、企業がオンプレミスに戻ることを決断した理由は?
- オンプレミスの課題を解決するはずのSaaSが呼び起こした「統合」の問題
- 「オンプレミス vs.クラウド」論争が再燃――データの「ブーメラン現象」も
クラウド型AIの危険性
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.