Googleが機械学習の可能性を広げる「GPipe」をオープンソースに その影響は:オープンソース化するAI技術
GoogleでAIの研究開発を担うGoogle AIは、大規模な高精度ディープニューラルネットワーク構築用ライブラリ「GPipe」をオープンソースとして公開した。その意味するものとは。
Googleが今回オープンソースライセンスの下で公開した「GPipe」は、大規模なディープニューラルネットワークのトレーニングの効率と精度を高めるとともに、コンピューティングの効率性を高めることもできる、スケーラブルな機械学習ライブラリだ。
Googleは2019年3月4日、「GitHub」でGPipeをオープンソースライセンスで公開した。機械学習用のソフトウェアライブラリ「TensorFlow」をベースとした、シーケンスモデリングのためのディープラーニングフレームワーク「Lingvo」の下で公開している。
GoogleやAmazon Web Services(AWS)、Facebookなどの大手ITベンダーは自社が持つ多くの技術の保護と収益化を進める一方で、AI(人工知能)開発ツールについてはオープンソース化を推し進めている。その目的は、AI分野における自社の影響力を高めることや、AIを利用しやすくすることなどが挙げられる。
「GPipeはAIの民主化を前進させる大きな一歩だ」と調査会社Forrester Researchの主席アナリストを務めるマイク・グアルティエーリ氏は話す。
関連する技術として、Googleは機械学習用のデータを匿名化するツール「TensorFlow Privacy」についても2019年3月6日にオープンソース化を発表した。GPipeでは高精度のディープラーニングモデルを構築できるため、「これがオープンソースとして利用可能になれば、誰でも分散型機械学習の力を使って高い精度のモデルを構築できるようになる」と、グアルティエーリ氏は語る。
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