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企業のチェンジメーカーになる「変革型CIO」の役割と避けるべき落とし穴:「変革型CIO」の条件【前編】
変革型のCIO(最高情報責任者)が果たすべき役割とは何だろうか。専門家は「組織の変化をよく理解し、会社の方向性に即した変革を進めることが重要だ」と強調する。
2019年3月に米国のボストンカレッジで開催されたCIO(最高情報責任者)向けイベントの討論会で、産業アナリストのマイケル・クリグスマン氏は「変革型CIOの役割は何か」という問いを投げ掛けた。これを受け、元CIOのコンサルタント2人と、ビジネストランスフォーメーションを専門とする研究者、数々の難題を引き受けてきた著名な現役CIOが自身の考えを述べた。
彼らの意見に共通していたのは、変革型CIOの役割はテクノロジーやデジタルトランスフォーメーション(DX)に限定されるものではないということだ。少なくとも、CIOという役職名にとらわれないことが重要だという。
「大抵はDXのことだけを他から切り離して考えている。それでは『DXのためのDX』になってしまい、ビジネス利益をもたらす成果に結び付かない」。コンサルティング会社AVOAでCIO戦略アドバイザーを務め、「CIO In the Know」というポッドキャストを主催しているコンサルタントのティム・クロフォード氏はこう述べる。「ビジネス利益こそがDXの目的だ。テクノロジーのためのテクノロジーになってはならない」(クロフォード氏)
この討論会でパネリストたちが語った、変革型CIOの役割に関する提言を紹介する。
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