ネットワークサービスの必修キーワード【前編】
いまさら聞けない、ネットワークサービスを手掛ける「NSP」「ISP」は何が違う?
初級者、上級者を含め、ネットワークサービスを理解するために役立つ用語を解説する。まずは基礎となる「NSP」と「ISP」を紹介する。
ネットワークとその機能を完全に理解するには、基本に立ち返ることが重要になる。まずはネットワークサービスの概要と、その調達方法を知ることから始めるのが理想的だ。
そもそもネットワークサービスとは何だろうか。それは、ビジネスの目的や業績目標を達成するためにネットワークに求められる要件を満たすための、機能やアプリケーションを提供するサービスだと表現できる。ネットワークサービスは、さまざまな通信方式に応じた監視や運用管理、パフォーマンス制御、セキュリティといった機能を含む。ネットワークサービスはネットワークを支える裏方のようなものだ。
ネットワークサービスは、ネットワーク技術の進化に合わせて変わってきた。現在のネットワークサービスは数年前のそれとは異なる。ビジネスにおける優先事項と要件が、現在と当時では異なるためだ。ネットワークサービスの中には大きく変わったものもある。一方で「ビジネスで求められる要件を満たす」という基本的な役割や調達方法は変わっていない。
企業がネットワークサービスを調達する方法は幾つかある。ネットワークサービスを提供している事業者から直接調達する方法と、マネージドサービスを提供する事業者やリセラー、システムインテグレーターなどを通じて間接的に調達する方法がある。
以下に示すキーワードは、ネットワークサービスを理解する上で基本となる。ネットワークサービスとは何か、そしてどのような事業者がそれを提供しているのかという基本を理解するのに役立つ。
ネットワークサービスプロバイダー(NSP)
ネットワークサービスプロバイダー(NSP)は、インターネットのバックボーンとなるネットワークインフラを持ち、他のネットワークサービス事業者がこのネットワークにアクセスするのを管理、制御している。他にもバックボーンにおけるアクセスポイントの提供やWebホスティングといったサービスを他事業者に対して提供している。バックボーンを構成する光ファイバーケーブルやコアルーターを設置し、運用管理もしている。
NSPは個人や企業に対しても、インターネット接続などのさまざまなサービスを提供している。ただし主な取引先となっているのは、ネットワークサービス事業者だ。取引先の事業者がNSPのネットワークインフラにアクセスすると、NSPは対象のネットワークトラフィックをルーティングし、希望の接続先に転送する。
現代のネットワークにNSPは不可欠な事業者だといえる。例えば、AT&T、CenturyLink、Sprint、Verizon WirelessなどがNSPに当たる。
インターネットサービスプロバイダー(ISP)
インターネットサービスプロバイダー(ISP)は、NSPのバックボーンを借りることによってインターネット接続サービスを提供する。企業または個人にインターネット接続やWeb構築、仮想ホスティングといったサービスを提供する。ISPは、インターネットにPOP(Point of Presence。ユーザーがインターネットにアクセスする際の最寄りの接続点)を確立するための機器を設置し、インターネット接続サービスを構築している。ISPは国や地域別にPOPを設置する。
大手ISPの中には、独自のバックボーンとなるインフラを所有しており、それによってNSPと同様のネットワークサービスを提供できるところもある。こうした大規模なISPは、独自に大容量の専用線を設置、運用しているケースが少なくない。そのためPOPを設置する際、小規模なISPと比較して通信事業者が持つインフラへの依存度を小さくできる。大規模なISPは、ネットワークサービス事業者同士のネットワークを接続するためのセンター拠点を介して、相互にネットワークを利用できるようにしている場合もある。
企業がISPを介してインターネット接続サービスを利用する際、専用線、光ファイバー網、ケーブルテレビ、アナログ回線など、さまざまな接続形態から選択できる。通信容量やデータ伝送速度、可用性などに応じて適切な接続形態を選択する。
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ネットワークサービスの必修キーワード
ネットワークを理解するには、どのような事業者がどのようなサービスを提供しているかを理解することが欠かせない。その上で押さえておくべき基本的な用語をまとめた。
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