いまさら聞けない「ハブ」「スイッチ」「ルーター」の基礎 主な違いとは?:主要なネットワークデバイスをざっくり解説
ネットワークの基本的な構成要素である「ハブ」「スイッチ」「ルーター」。これらはそれぞれ、どのようなネットワークデバイスであり、どう違うのか。簡潔に解説する。
「ルーター」「スイッチ」「ハブ」は全てネットワークデバイスだ。だが、その役割はそれぞれ異なる。本稿は、これらのネットワークデバイスをさらに詳しく見ていく。ハブとスイッチの違いを見てから、スイッチとルーターを比べる。
併せて読みたいお薦め記事
ネットワークデバイスについてもっと詳しく
- FacebookがAristaとスイッチ「7368X4」を共同開発 その意味とは?
- 無線LANを快適に使うための「エッジスイッチ」5大選定ポイント
- 仮想ルーティングソフトvs. 物理ルーター 比較で見えてくる「強みと弱み」
ネットワークの基礎知識
ハブとスイッチの違い
LAN内で2台以上のデバイスを接続する場合、ハブを使うことになる。「リピーターハブ」「ネットワークハブ」「イーサネットハブ」「マルチポートリピーター」などとも呼ばれるハブは、LANケーブルを流れる電気信号を増幅して中継する「リピーター」の複数ポート版と考えてよい。ハブは、ネットワークプロトコルの機能を7つのレイヤー(階層)に分類した「OSI基本参照モデル」の「物理層」(レイヤー1)で機能する。
送信デバイスからデータを受け取ったハブは、全てのポートに対してそのデータを出力する「ブロードキャスト」をする。データを受け取ることを目的にそのハブに接続されたデバイスは、確実にそのデータを受け取る。ただしハブに接続した他の全てのデバイスも、そのデータを受け取ることになる。そのデータを必要としないデバイスは、単にこのブロードキャストされたデータを無視する。とはいえ、ハブに接続されるデバイスの数が増えるにつれ、通信の非効率さが際立つことになる。
そこで考案されたのが、「スイッチングハブ」「ネットワークスイッチ」「レイヤー2スイッチ」(L2スイッチ)などとも呼ばれるスイッチだ。伝統的なスイッチは、OSI基本参照モデルの「データリンク層」(レイヤー2)で機能する。スイッチは、ハブとは異なる重要な機能を提供する。
スイッチの基本的な仕組み
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.