クラウドとの関係性は
「フォグコンピューティング」と「エッジコンピューティング」の微妙な違い
「フォグコンピューティング」と「エッジコンピューティング」を同じ意味で使用する専門家は少なくない。一方でこの2つの用語に対して、わずかながらも重要な違いを与えている専門家もいる。
「フォグコンピューティング」も「エッジコンピューティング」もIoT(モノのインターネット)に関連する用語だ。これら2つの言葉は明確に定義されているわけではなく、使用者によって何を意味するかが異なる。3つのケースを例にして、これら2つの違いを考えてみよう。
ケース1.同じ意味で使用される
フォグコンピューティングとエッジコンピューティングをほぼ同じ意味で使用している専門家は少なくない。この場合のフォグコンピューティングやエッジコンピューティングは、クラウドや自社データセンターのような中央集約型の場所ではなく、ネットワークによって至るところにCPUやメモリといったコンピューティングリソースとストレージリソースを分散させることを意味する。それによってデータが発生する場所の近くにおけるデータ処理が可能になる。メリットは、モバイルデバイスやIoTデバイスを利用する際のネットワークに起因するデータ伝送の遅延が少なくなり、ネットワークの混雑も全体的に緩和できることだ。
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エッジコンピューティングをさらに詳しく
ケース2.意味は異なるが、関連性がある
フォグコンピューティングとエッジコンピューティングをより厳密に定義して、明確な違いを与えている場合もある。Cisco Systems、Intel、Microsoft、Princeton University(プリンストン大学)などが参加する業界団体「OpenFog Consortium」は、動的な相互接続によって複雑なネットワークを作り出すITアーキテクチャを「フォグ」と呼んでいる。このフォグにおいて、さまざまなエッジデバイスやクラウドが相互に接続できる。
「フォグネットワーキング」や「フォギング」と呼ばれることもあるフォグコンピューティング。OpenFogはフォグコンピューティングについて、エンドユーザーやデバイスに近いエッジとクラウドの間の全領域における、全てのコンピューティングを対象にすると位置付けている。
OpenFogの考え方によれば、エッジコンピューティングが意味する範囲はフォグコンピューティングより限定的だ。エッジコンピューティングは、文字通りエッジにおけるコンピューティング処理を指す。これは特定の用途向けに構成した個別のシステムが担う分散的なコンピューティングだ。この考え方に従うと、エッジコンピューティングだけで2つのエッジデバイス間、または1つのエッジデバイスとそれを接続するIoTゲートウェイ間のネットワークを構成することはできない。そこでフォグコンピューティングが必要になる。
整理すると、フォグコンピューティングは必ずエッジコンピューティングを利用するが、エッジコンピューティングはフォグコンピューティングを利用するとは限らない。またフォグはクラウドを含むが、エッジはクラウドを含まない。
ケース3.場所によって意味が変わる
フォグコンピューティングとエッジコンピューティングという2つの言葉を、コンピューティングとストレージのリソースを使用する場所に応じて使い分ける専門家もいる。このケースでは、エッジデバイスにデータ処理の機能が直接組み込まれている場合、それをエッジコンピューティングと呼ぶ。エッジデバイスとクラウドの間に位置するIoTゲートウェイなど個別のネットワーク機器がコンピューティングを担う場合、それをフォグコンピューティングと呼ぶ。
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