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いまさら聞けない「DES」「AES」の違い より危険な暗号アルゴリズムは?:米国政府が標準方式として採用
機密データの暗号アルゴリズムには、「DES」(Data Encryption Standard)と「AES」(Advanced Encryption Standard)のどちらを採用すればよいだろうか。両者の違いを紹介しよう。
「DES」(Data Encryption Standard)と「AES」(Advanced Encryption Standard)は、どちらも暗号アルゴリズムの名前だ。一見似た名称であり、どちらも共通鍵を用いてデータをブロック(固定長のデータ)単位で暗号化する「共通鍵ブロック暗号」方式に分類される。
似ているのはそこまでだ。DESは時代遅れの暗号アルゴリズムである一方、AESはDESが脆弱(ぜいじゃく)と見なされるようになった1990年代後半に開発が始まった。AESの開発が始まった当時は、DESはデータ暗号化に広く使われていた。しかし2001年にAESが米国政府の標準暗号アルゴリズムとなり、DESはより安全なAESに取って代わられた。
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データ侵害事件から学ぶ
DESとは
DESはブロック単位で暗号化し、データの暗号化と復号に同じ秘密鍵を使用する。ブロック単位での暗号化とは、1bitずつ暗号化するのではなく、1ブロックのデータを同時に暗号化することを意味する。
DESで扱うブロックの長さは64bitで、並べ替えと置換によって平文から暗号文に変換する。復号は暗号化の逆のステップをたどる。
AESとは
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