「診療予約日に来ない患者を減らすシステム」を病院が構築 その仕組みとは?:患者対応に変革を起こすIT【前編】
診療予約や病床管理といった分野は、ITによるイノベーションの余地が大きいと期待されている。医療グループのMontefiore Medical Centerが進めた、予約日に来院しない患者を減らす取り組みを紹介する。
患者がより容易に医療サービスを利用できるようにするには、イノベーションを実現するだけでなく、それを具現化するシステムの導入も必要になる。こうした仕事は「変革責任者」(Transformation Officer)といった新たな肩書を持つ担当者に任されることが少なくない。「医療機関では、デジタル化よりも広い範囲に注力する職務を説明するために、この肩書を利用する頻度が増えている」。そう話すのは調査会社Gartnerのアナリスト、ローラ・クラフト氏だ。変革責任者は組織の運営方法を考え直すために、プロセスのイノベーションや新しいテクノロジーの検証をする。
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医療グループChristianaCare Health Systemで最高変革責任者を務めるエドモンド・ロビンソン氏によると、将来的にデジタルトランスフォーメーション(DX)を実現させる考え方を育むにはイノベーションが不可欠だという。「DXでは、イノベーションで得た知識や導入にまつわる考え方を全て用いる。そして変更管理を活用して長期にわたって組織を変革する」とロビンソン氏は話す。
2019年9月に米国ボストンで開催された医療カンファレンス「Annual Thought Leadership on Access Symposium」(ATLAS)には、医療機関の変革責任者が集い、それぞれの所属施設で患者の医療サービス利用に関するワークフローを改善した方法を発表した。発表内容の中から幾つかのトピックスを紹介する。
予約した日に来院しない患者を減らす「来院支援システム」の中身
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