クラウド間をまたいで動くデータを監視する「クラウド管理ツール」とは?:クラウド接続用ネットワークの基礎【後編】
ハイブリッドクラウドやマルチクラウドなど、複数のインフラでのアプリケーション運用が当然の時代になった。こうした中、異なるインフラ間を接続するネットワークのデータ監視はどうすればいいのだろうか。
「ハイブリッドクラウド」の定義はさまざまだが、本稿ではオンプレミスのインフラにプライベートクラウドを構築する「オンプレミス型プライベートクラウド」と、パブリッククラウド(ベンダーのインフラを部分的に専有する「ホスティング型プライベートクラウド」を含む)を融合させたインフラを指す。調査会社GlobalDataのプリンシパルアナリスト、エイミー・ラーセン・デカルロ氏は、ハイブリッドクラウドはオンプレミスとパブリッククラウドをつなぐ役割を担うと説明する。
「マルチクラウド」の定義も1つではないが、本稿では複数のパブリッククラウドを組み合わせたインフラのことを指す。ハイブリッドクラウドを構築している企業が複数のパブリッククラウドを併用している場合は、ハイブリッドクラウドもマルチクラウドも構築していることになる。一方でマルチクラウドはパブリッククラウドのみを対象にするため、プライベートクラウドとしてオンプレミス型プライベートクラウドのみを採用し、かつ1種類のパブリッククラウドのみを採用するハイブリッドクラウドは、マルチクラウドではない。
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ハイブリッドクラウド用のネットワーク
オンプレミスとクラウド、クラウドと他のクラウドの間を接続するネットワーク(以下、クラウド接続用ネットワーク)はハイブリッドクラウドにおいて、オンプレミス型プライベートクラウドとパブリッククラウドの間でデータ転送できるようにする役割を担う。これによってオンレプミス型プライベートクラウドが容量の拡張性をはじめとしたパブリッククラウドの恩恵を受けられるようにする。
ハイブリッドクラウドを構築するためのサービスを提供しているベンダーは通常、イーサネットやMPLS(Multi Protocol Label Switching)をベースにしたWANをクラウド接続用ネットワークとして活用し、データを転送する。ハイブリッドクラウドの進化系では、クラウド接続用ネットワークによるデータ転送が自動化されるだろうとデカルロ氏は予測する。
クラウド間横断データを監視する「クラウド管理ツール」
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