OpenJDK 14ビルドの「Zulu」提供開始 Community版は無料:幅広いプラットフォームに対応
Java SE 14仕様に完全準拠したOpenJDK 14ビルドの「Zulu」が一般公開された。Zuluを中心にJavaの動向の一部を紹介する。
Javaランタイムソリューション企業Azul Systemsが、OpenJDK 14ビルドの「Zulu」の一般提供を発表した。
OpenJDK 14ビルドのZulu(Zulu 14)は、OpenJDK 6以降の全てのZuluと同様、Java SE 14仕様に完全準拠する。Azul Systemsによると、Zulu 14は複数のOSに及ぶさまざまな種類のパッケージで利用可能で、ダウンロードは無償。
関連記事
- Javaを活用すべき新たな領域
- クラウドとコンテナに向けて進化を続けるJava
- JavaやPHPからの移行も簡単、改めてGo言語がオススメな理由
- 関数型言語「Erlang」のススメ──なぜCやJavaではダメなのか?
- 独自アプリも実装可能なTensorFlow Lite搭載スマートウォッチ「Bangle.js」
全てのZulu 14 JDKとJREは、Java SE 14アプリケーションの適切な実行に必要なTCK認定テストで検証され、合格している。
注目すべきは、OpenJDKの全ディストリビューションの中でZuluが最も幅広いバージョン、パッケージ種類、OS、プロセッササポートを提供している点だ。
「Java SE 14仕様は、一連の魅力的な新機能と機能強化をOpenJDKプロジェクトにもたらす。Javaプラットフォームは、次世代Javaベースアプリケーションとインフラの要件を見越して急速に進化し続けている」(Azul Systemsの社長兼CEOスコット・セラー氏)
同社によると、複数のオープンソースプロジェクトや企業がOpenJDK 6〜15EA(早期アクセス)のZuluを使ってJavaアプリケーションの作成、実行、テストを行っているという。
開発者向けお役立ち情報
注目すべきJDK Enhancement Proposal(JEP:JDK機能拡張提案)には次のようなものがある。
- JEP 361:switch式の拡張機能強化
JDK 12とJDK 13で初めてプレビューされた機能の標準化。
- JEP 358:NullPointerExceptionに関する情報の改善
よく見つかる一連のプログラムエラーのデバッグとトラブルシューティングを適切に行えるようにする。
- JEP 349:Flight Recorder向けイベントストリームAPI
実行中のJVMから直接受け取ったデータを分析するためにJava Mission Controlによって使用される。
OpenJDKの無料Zuluコミュニティービルドは、Azul SystemsのWebサイトでダウンロード可能だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.