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「DWH」選びに失敗しないための14大チェックリスト:「DWH」を賢く選ぶ【後編】
自社のデータに適した「DWH」(データウェアハウス)を選択するのは大変な作業だ。選択に当たって考慮すべき重要な評価ポイントを紹介する。
自社に最も適切な「DWH」(データウェアハウス)を正しく選択し、導入するために、IT部門はベンダー各社のDWHについて綿密に分析しなければならない。オンプレミスのインフラで運用する従来型のDWHから、クラウドサービスとして利用可能な「クラウドDWH」まで、アーキテクチャとインフラの多種多様な組み合わせを検討する必要がある。
DWHを評価する14個のチェックリスト
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DWHの基礎知識
以下に、DWHを評価する上で注意すべき14項目のチェックリストを挙げておこう。
- 標準化した製品評価手法に従う
- これにより適切な評価チームの選抜、徹底的なニーズ分析の実行、重み付けした評価指標セットの作成といった選択プロセスが容易になる。この評価指標は、ベンダーの候補リストの作成や候補ベンダーの詳細比較に使用する。
- 自社のビジネスニーズを把握する
- 求めているのが、アプリケーションに特有の要件を満たすことに重点を置いた目的を絞ったDWHなのか、広範囲の特徴や機能を数多く提供する汎用(はんよう)型DWHなのかを考える。
- DWHのエンドユーザーの種類を考える
- エンドユーザーとしては、シチズンデータサイエンティスト(分析の専門家ではないがデータ分析に取り組む従業員)、経営幹部、営業チーム、作業現場の担当者などが考えられる。エンドユーザーのニーズは製品選択に大きな役割を果たす。
- 求める機能を考える
- データの収集から表示までのデータ処理ライフサイクル全体をカバーするDWHを求めるのか、それぞれの目的に最適なDWHを複数のベンダーから求めるのかを検討する。
- データクレンジングと高度なデータ分析の機能にはどのようなものがあるかを確認する
- 予算の超過に驚かないよう、ベンダーの課金方法を徹底的に調査する
- DWHのコストモデルは多岐にわたる。ソフトウェアを購入するシンプルなものから、クエリ、ストレージ、コンピューティング、処理時間別に課金されるクラウドベースのシステムまでさまざまだ。
- 初期と将来のデータストレージとワークロード(処理)の量を見積もる
- データ量やワークロード数の増加に伴い、DWHをどの程度容易にスケーリングできるかを確認する。
- ベンダー、個人レビュー、ビッグデータに関するディスカッションフォーラムといったWebサイトを確認する
- 調査会社Gartnerの個人レビューWebサイト「Peer Insight」は、ITコミュニティーがさまざまなベンダー製品をどのように評価しているかを理解するのに適した場所だ。かなりのベンダーは、のGartnerのベンダー評価リポート「Magic Quadrant」(マジッククアドラント)の配布権限を購入し、ダウンロードできるようにしている。
- 自社のニーズに応じて、クラウドサービスとしての利用やオンプレミスのインフラへの導入を選択できるかどうかを特定する
- システムやエンドユーザーの管理・監視に強力なユーザーインタフェース(UI)を用意しているかどうかを確認する
- 多種多様なデータを取り込めるかどうかを確認する
- データのバッチ読み込みとリアルタイム読み込みの両方が可能かどうかを確認する
- 提供しているワークロード管理機能を確認する
- 自社固有、業界固有、政府の各規制要件に準拠できることを確認する
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