「AIOps」ツールを使ってみたくなる5つの用途:「AIOps」とは何か【第2回】
AI技術を運用管理に使用する「AIOps」ツールは、システム運用のさまざまな業務に活用することが可能だ。どのような使い方ができるのか。主要な用途を紹介する。
「AIOps」ツールは、組織内外の各種ITデバイスから収集するビッグデータを基に、機械学習などのAI(人工知能)技術を利用してITシステム運用の自動化を図る。システム運用の問題検出とリアルタイムの修正、分析に基づくエラー予測などが、AIOpsツールの主な機能だ。システムの監視・運用を全面的に担う「ITOps」の幅広い業務に役立ち、パフォーマンス監視と可用性の向上、イベントの相関分析、ITサービスの自動化など、さまざまな使い方ができる。
「AIOps」が役立つ5つの用途
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AIOpsツールはさまざまなデータを収集する。例えばログファイル、アラート、パフォーマンス指標、ダッシュボード、データベースなどのデータだ。これらのデータの相関関係を分析し、パターンやアノマリ(基準値から逸脱した異常な状態)を検出したり、予測分析に使用したりすることで、正常なシステム稼働状態の維持を支援する。
システム運用の問題を素早く発見して修正するとともに、分析に基づくインサイト(洞察)によって問題の発生を未然に防ぐのが、AIOpsツールのメリットだ。例えば下記のような用途に役立つ。
- 適切なキャパシティープランニング
- システムに求められるリソースを見積もり、最適なシステム構成の設計を支援する。
- 「クラウドスプロール」の防止
- クラウドスプロールは、必要以上にリソースを使用する「オーバープロビジョニング」がクラウドサービスで発生することを指す。
- サービスレベル低下の防止
- 最適なキャパシティー管理
- リソースとコストのバランスを維持する。
- 遅延などパフォーマンスに関する問題の修正
さまざまなシステム運用の指標をAIOpsツールで改善できる。例えばネットワークインフラの稼働状態、トラフィックフロー、輻輳(ふくそう:回線の混雑)の発生状態、潜在的なセキュリティ問題といった項目も対象になる。
AIOpsツールは、機械学習によって継続的にシステム運用を改善する。高度な機能を搭載したAIOpsツールであれば、ネットワークの自己修復やルーティングの調整、サーバのスケールアップ/スケールダウン、変更管理の自動化なども可能だ。
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