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社員の「心の健康」を守る方法とは? まずは「今どんな気持ちか」を理解しよう:「メンタルヘルスケア」5つの方法【前編】
企業が従業員のメンタルヘルスを健全に保つためには、まずは従業員の現状を正しく認識することが大切だ。具体的にはどうすればよいのか。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)以前にも、従業員のメンタルヘルスを支える取り組みは企業にとっての優先課題だった。取り組みの効果が従業員と企業の生産性に非常に大きな影響を与えるためだ。従業員のメンタルヘルスにまつわる問題は、非常に複雑な要素で構成されている。企業は適切な戦略で対処することが重要だ。
従業員のメンタルヘルスの良しあしには、その人に掛かるストレスが密接に関係している。職場に存在するストレスは従業員に大きな影響を及ぼす。ストレスに関する調査を手掛けるAmerican Institute of Stressによると、仕事のストレスによるメンタルヘルスの悪化は「従業員の離職率の向上」や「生産性の低下」「医療費」といった形で、米国産業に対して毎年3000億ドル近くの負担を掛けている。
ストレスが従業員と勤務先に及ぼす悪影響は、パンデミックによって特に顕著になっている。従業員がオフィスに戻ったとしても、COVID-19は職場のストレス要因であり続けるだろう。企業は、COVID-19を初め、従業員のメンタルヘルスに悪影響を与える要素に対処する必要がある。
本稿は、企業が従業員のメンタルヘルスを健全に保つための5つの方法のうち、2つを紹介する。
方法1.「今の気持ち」を理解する
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