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「量子コンピュータ」市場で生き残るベンダーの条件とは?「量子コンピュータ」実用化へ【第2回】

量子コンピュータの実用化が進み、市場が活性化すると、ベンダー間の競争が激しくなる可能性がある。量子コンピュータ市場で生き残るのはどのようなベンダーなのか。

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 第1回「『量子コンピュータ』の現状とは IBMとQuantinuumの製品から理解する」は、IBMとQuantinuumは2021年に発表した製品・技術を基に、量子力学の原理を利用したコンピュータである「量子コンピュータ」の現状を整理した。第2回はアナリストの解説を基に、量子コンピュータ市場で生き残るベンダーの条件を探る。

量子コンピュータ市場で生き残るには“あれ”が必要

 量子コンピュータ関連製品/サービスを拡充させることで、IBMとQuantinuumは主要な量子コンピュータベンダーだと認められるようになった。こうしたベンダーが登場したことで、導入に二の足を踏む企業ITの専門家が、量子コンピュータ技術がビジネスに活用できるかどうかを検証しやすくなった。

 IBMやQuantinuumが開発を進めているのは、独自のプロセッサ技術に基づいた量子コンピュータのハードウェアだけではない。コンパイラやソフトウェア開発キット(SDK)などのソフトウェア開発技術、量子コンピュータと従来のコンピュータを連携させるためのソフトウェア/ハードウェアなどの開発も手掛ける。両社は量子コンピュータの領域で多岐にわたる製品/サービスを提供することで、競合ベンダーに対する競争力を高めている。

 量子コンピュータ専門の情報サイト「Quantum Computing Report」の開設者で編集長のダグ・フィンク氏は「量子コンピュータ用のソフトウェアと量子コンピュータのクラウドサービスを両方提供する総合ベンダーが市場で生き残る」とみる。ただし個々の技術の専業ベンダーが完全に淘汰(とうた)されるわけではないという。「専業ベンダーにとっては、総合的な量子コンピュータベンダーとの提携が重要になる」(フィンク氏)

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