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「AI」と「自動化」が“秒で意思決定”を実現するアナリティクスはどう変わるのか【前編】

AI技術と自動化技術という2つの技術を組み合わせれば、リアルタイムの行動につながる洞察を提供できるとアナリストは指摘する。アナリストの発言から、アナリティクスのトレンドを読む。

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 2022年のアナリティクスのトップトレンドは、AI(人工知能)技術と自動化技術を組み合わせて、データに基づく行動を推進すること――。これは、ビジネスインテリジェンス(BI)ベンダーMicroStrategyが主催するオンラインユーザーカンファレンス「MicroStrategy World 2022」で、数人のアナリストが語った見通しだ。Ventana Researchのアナリストであるマット・アスレット氏、Forrester Researchのマイク・グアルティエリ氏、Business Application Research Center(BARC)のカーステン・バンゲ氏、Constellation Researchのレイ・ワン氏といった調査会社のアナリストがトレンドを予測・特定した。

 ここ数年の重要なトレンドであり、2022年も継続するとアナリストが予想するのが、アナリティクスとAI技術/自動化技術の連携だ。それは、さまざまなベンダーが開発している自然言語処理(NLP)や自動機械学習(AutoML)といった、AI技術/自動化技術を搭載したツールを導入するだけの話ではない。

運用段階に進む「AI」と「自動化」

 2022年は、データに基づく行動を可能にするため、企業がAI技術や自動化技術を実際に運用段階に移す年になると期待される。「企業は、データの優位性を巡る競争が始まっていることを認識している。データから意思決定を導く速度で勝利することが求められているのだ」とワン氏は語る。

 人間は1秒単位で意思決定する。だが経営層が決定を下すまでには1週間、1カ月、1年間という長い時間がかかっている。一方で機械は毎秒100〜1000件の意思決定を実行できる。「リアルタイムでデータを入力すればリアルタイムで洞察が得られる。これこそが重要だ」とワン氏は続ける。

 リアルタイムの洞察を得るために必要なのは、データの取り込みやデータマネジメントなどのプロセスの自動化だけではない。それらと同時に、従業員と顧客間、サプライヤーとパートナー間のやりとりといったイベントを統合的に管理し、「データの文脈を捉える必要がある」とワン氏は補足する。

 ワン氏はアナリティクスとAI技術/自動化技術の組み合わせが、将来をけん引する手段になると考えている。「データの取り込みから行動の提案までを自動化する。それが強力で長期的な未来を築く」(同氏)。グアルティエリ氏も同様に、アナリティクスの2022年のトレンドは「AI技術や自動化技術との併用だと考えている」と述べた。

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