週4日勤務に踏み切ったソフト開発会社が「会議」を減らした“納得の理由”:「信頼せよ、されど確かめよ」の理念に基づく生産性モニタリング【第4回】
ソフトウェア開発会社Blackthorn.ioは新たな勤務形態として、給与は変えずに1日9時間、月曜から木曜の週4日勤務制に移行した。この変化に伴い、同社の従業員はどのように働き方を変えたのか。
決済アプリケーションやイベント管理アプリケーションなどを開発しているBlackthorn.ioは、週間勤務時間を短縮した企業の一つだ。同社は約100人の従業員を擁する。同社の共同創業者で最高経営責任者のクリス・フィーダーシュピール氏によると、同社は数カ月前に、給与は変えずに1日9時間、月曜から木曜の週4日勤務制に切り替えた。顧客と直接やりとりする従業員については、ローテーションスケジュールを導入して週5日稼働となるように補ったという。
なぜ「会議」を減らしたのか
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Blackthorn.ioは1週間の勤務効率を高めるために会議の数を減らし、書面でのコミュニケーションを優先することにした。「書面で簡潔に伝えるときと比べ、会議では多くの言葉を使う傾向がある」とフィーダーシュピール氏は語る。
フィーダーシュピール氏は、従業員の生産性を計測する「生産性モニタリングツール」が必要であるとは考えていない。ソフトウェア管理におけるストーリーポイント(作業項目の規模)、営業活動の記録、製品納期といった既存のデータで、生産性モニタリングツールと同様のデータが得られると考えている。「当社には、監視よりも実績を重視する企業文化がある。2カ月から3カ月後には、誰が仕事をしていなかったかが明らかになる」(同氏)
週4日勤務はBlackthorn.ioの従業員に好評だが、最も重要なのは「テレワークが可能なことだ」とフィーダーシュピール氏は語る。同社は全社でテレワークを導入済みだ。「当社の従業員にとって一番喜ばしいのはテレワークができることで、週4日勤務は2番目だ」と同氏は言い切る。
第5回は生産性モニタリングツールの具体的な機能を紹介し、このツールが導く洞察が組織改革に発展する可能性を解説する。
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