Salesforce、Microsoftも注力 顧客の“リピートしたい気持ち”を育むツールとは?:ITを使って「顧客忠誠度」を高める【中編】
顧客忠誠度を高め、顧客のリピート率を向上させるために役立つ施策やツールは幾つかある。その中から「顧客行動の分析」「顧客フィードバックの活用」「忠誠度プログラム」を紹介する。
リピート顧客を増やすためには、企業やブランドへの愛着度を示す「顧客忠誠度」を高めることが欠かせない。具体的に何をすればよいのか。顧客忠誠度を高めるための主要な6つの施策のうち、中編である本稿は2つ目から4つ目を紹介する。
2.顧客行動を分析して“買いたくなる商品”を先読みする
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例えばAdobeが提供するアクセス解析ツール「Adobe Analytics」やアクセス解析ツールベンダーWoopraが提供する同名ツールは、売り上げデータや顧客の属性データを取り込んで顧客行動の分析に活用できる。企業はこうしたツールを使うことで顧客行動全体に対する見識を得ることができる。こうした購買行動に関連するデータは、統計的確率に基づくタイムリーな販促活動やお薦め製品を顧客に提示するための指針として利用できる。
ビッグデータや人工知能(AI)技術は顧客行動分析の成長を大きく押し上げており、顧客属性に基づいた購買予測を支えている。
3.顧客のフィードバックを捉え、活用する
企業は既存顧客からのフィードバックを捉え、これに基づいた行動をとることが望ましい。Salesforceが提供するCRM(顧客関係管理)関連サービス群「Customer 360」や、Microsoftが提供する業務パッケージ群「Microsoft Dynamics 365」といったツールは、顧客によるフィードバックを収集し一元管理するのに役立つ。フィードバックの具体例は以下の通りだ。
- SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)への投稿内容
- 電話による問い合わせ内容
- メール調査の結果
- 電話調査の結果
- 投書箱への投稿内容
こうしたフィードバックを分析すれば、企業が顧客との関係を保つために何をする必要があるかをより理解できるようになる。
4.忠誠度プログラムで感謝を示す
リピート率の高い顧客に対して割引や限定キャンペーンなどの特典を付与する「忠誠度プログラム」の実施は、顧客忠誠度を高めるのに役立つ。こうした施策を実施しても、顧客の節約に大きく貢献することはない。だがキャッシュバック特典が少額だったとしても、企業が顧客に対して抱く感謝の気持ちを示すことができる。
忠誠度プログラムは、自社の製品、サービスを顧客に継続して使ってもらうための簡単な方法だ。こうした取り組みは「企業にとって最も価値のある顧客」「他の企業と取引をするリスクのある顧客」などを特定するための有用なデータを企業にもたらす手段にもなる。忠誠度プログラムを機能させるには、顧客向けのインセンティブを十分かつ適切に用意することが望ましい。企業が忠誠度プログラムを実施するのに役立つサービスには以下のようなものがある。
- 忠誠度プログラム支援ツール「LoyaltyLion」(LoyaltyLion)
- カスタマーエクスペリエンス(CX)管理ツール「Qualtrics Customer XM」(Qualtrics)
- 忠誠度プログラム支援ツール「TapMango」(TapMango)
- カスタマーコミュニケーション支援ツール「Salesforce Experience Cloud」(Salesforce)
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