いまさら聞けない「クラウドサービス」の価値 少しだけでも試すべき理由:コロナ禍のIT活用促進術【第4回】
新型コロナウイルス感染症によって社会と企業文化が大きく変化する中、「クラウドサービス」がどのような価値をもたらすのか。あらためて検証する。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)がもたらした「ニューノーマル」(新しい生活様式)の世界で、企業がITの導入効果を引き出すためには何をすればよいのか。主要な5つの取り組みのうち、4つ目を紹介する。
4.あらためて「クラウドサービス」の価値を知る
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経営幹部がクラウドサービスに対して感じる心理的な抵抗は、年々薄れつつある。ニューノーマルの世界において、クラウドサービスを活用して業務効率を高める取り組みは、企業にとって魅力的だ。
「クラウドサービスを利用すれば、企業は中核業務の競争力向上に集中できる」。コンサルティング会社Deloitte Consultingのマネージングディレクター兼最高経営責任者(CEO)であるマイク・ベクテル氏は、こう話す。
ベクテル氏は高級ホテルチェーンを例にとって、クラウドサービスの効果を説明する。ある高級ホテルチェーンが「行き届いたサービス体験」を武器に、他企業と競争をしているとする。その場合、予約機能をクラウドサービスに移行し、インフラの運用やアプリケーション開発の負担を軽減すれば、ホテルの従業員は価値の高い顧客サービスにもっと時間を割くことができる。
クラウドサービスを活用すれば、大企業もベンチャー企業のように迅速に動けるようになる可能性があると、ベクテル氏は考えている。最高技術責任者(CIO)がデジタルトランスフォーメーション(DX)に注目する中、少なくとも一部の業務機能をクラウドサービスに移行することは有力な選択肢となる。
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