特集/連載
まだ紙の書類で消耗してるの? 「ペーパーレス化」で職場はうまくいく:ペーパーレス化のメリットと課題【前編】
オフィスのペーパーレス化は手間もコストもかかるが、それに見合うだけのメリットが得られる可能性がある。ペーパーレス化の利点は「コスト削減」だけだと考えているとすれば、それは大きな間違いだ。
「1枚の書類を見つけるために紙の山の中を探し回る」「あふれそうな書類棚を相手にする」――。紙にまつわる煩雑な作業から従業員を解放することは、企業にとって、目指すべき職場を構築する第一歩だ。
中には「銀行の口座取引明細から従業員の医療記録まで、紙ベースの帳票を全てデジタル化するのは大変だ」と考えている企業もある。こうした企業は、業務のペーパーレス化で得られる恩恵を徹底的に評価し、見極める必要がある。
脱・紙書類で得られる“これだけのメリット”
併せて読みたいお薦め記事
「ペーパーレス」「電子化」関連の注目トピック
- RPA×AIによる「ペーパーレス」の自動化がもたらす無視できないリスク
- 「RPA」と「機械学習」を活用 今すぐ始める職場のペーパーレス化
- 2022年改正電子帳簿保存法を改正前と比較、「4つの変化」とインパクト
業務のペーパーレス化とは、日常業務における紙の書類の依存度を下げる、あらゆる取り組みを指す。例えば取引先から届く帳票や、デジタル化されていない情報のやり取りはペーパーレス化の対象になる。
一部の業界では、法規制によって紙からデジタルへの移行が促されている。法規制に従わない企業がペナルティーを受け、金銭的な支援を失うこともある。
企業にとって、紙の使用量を減らすメリットは幾つかある。その筆頭は、コストを削減しつつ生産性と効率性を上げられることだ。以下、ペーパーレス化の利点を幾つか列挙する。
- 情報をデジタル化して共有することで、遠隔地にいる人とも協働しやすくなる
- 情報にアクセスしたユーザーを追跡できるようになる
- 閲覧権限のないユーザーがデータにアクセスすることを防止できる
- 物理的な資料室が必要なくなり、空いた場所を他の用途に使用できる
- 初めからデジタルで文書を作成することで、読み間違いや転記ミスを減らせる
- 別々に保管されていた情報を一カ所に集約しやすくなり、データ分析が容易になる
- 古い書類をスキャンしてデジタルデータにすることで、簡単に検索できるようになる
- データの抽出ができるようになり、内容に基づいたインテリジェントルーティング(担当者への高度な振り分け)が容易になる
後編は、ペーパーレス化の課題をスムーズに解決するこつを紹介する。
TechTarget発 世界のインサイト&ベストプラクティス
米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.