データの出どころを即答できないなら「データリネージ」を明確にしよう:データクオリティーを保つ7つのベストプラクティス【第3回】
データに基づく意思決定を実現するためには、高いデータクオリティーが必要だ。データクオリティーの向上に「データリネージ」がどう役立つのかを紹介する。
企業がデータを活用する上で注意したいのがデータクオリティー(データ品質)だ。誤りを含んでいたり、欠損要素があったりする低品質なデータは、データに基づく判断に支障を来す。データを高品質に保つための7つのベストプラクティスのうち、2つを紹介する。
1.データリネージの明確化
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連載:データクオリティーを保つ7つのベストプラクティス
企業のデータマネジメント戦略
IT製品管理ソフトウェアベンダーQuest Softwareのプロダクトマーケティングディレクターであるダニー・サンドウェル氏は、データリネージ(データの出自や変更履歴)を正確かつ分かりやすい形で明確にする必要があると指摘する。
データリネージの明確化により、企業はデータがどこから来て、転送中にどう変化する可能性があるのかを特定できる。明確化には「データカタログ」が役立つ。データカタログはデータのメタデータ管理やデータリネージの分析を可能にする。
2.データリネージの継続的な追跡
企業のデータパイプライン(さまざまなデータソースからデータを取り込む手段)は、複数のデータソース、変換方法、技術が複雑に絡み合っている。データクオリティーに問題があった場合、企業はその原因を特定するために、時間を浪費してしまう。この問題を解消するために役立つのが、データリネージ分析ツールだ。企業はデータリネージ分析ツールを使うことで、データクオリティー低下の根本的な原因と影響を迅速に特定しやすくなる。
調査会社Nucleus Researchのアナリストであるアレクサンダー・ウルム氏によると、データクオリティーを確保するためのデータリネージの重要性が、企業の間に広がりつつある。企業はデータリネージ分析ツールを導入する前の段階で、データ活用プロセスの初期フェーズにおいて将来的な課題に対処できるよう、データリネージのロードマップ策定を優先すべきだ。
第4回は、3つ目のベストプラクティスを紹介する。
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