Windows 11は「セキュリティ機能の大幅強化」でついに本格普及か?:「Windows 11」アップデートの防御力とは【前編】
Microsoftは「Windows 11」のアップデートを投入し、防御機能を強化した。これを機にWindows 11は、なかなか普及しない状況を打破できるのか。
Microsoftは2022年9月、クライアントOS「Windows 11」のアップデート「Windows 11 2022 Update」(Windows 11 Version 22H2)を配信。ユーザー企業をマルウェア感染やフィッシング(情報窃取を目的とした詐欺)といった攻撃から守るためのセキュリティ機能を強化した。
セキュリティが「Windows 11」移行の刺激剤に?
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「Windows 11」の選び方
今回、MicrosoftがWindows 11に追加したのは、主に下記の機能だ。
- 機密データを保護する「Windows Defender Credential Guard」
- 信頼されてないアプリケーションをブロックする「Smart App Control」
- 悪意のあるアプリケーションや侵害されたWebサイトについて警告を表示する「Microsoft Defender SmartScreen」
調査会社Forrester Researchのアナリストを務めるアンドリュー・ヒューイット氏は、今回のセキュリティ機能について「Windows 11への移行に取り組んでいる企業にとって魅力的だ」と述べる。今回のセキュリティ機能は企業にとって「Windows 11への移行の決め手になるとは考えにくいものの、移行を検討するきっかけになる可能性はある」とヒューイット氏は言う。
「Windows」シリーズのシェア(詳細は後述)調査を手掛けるAdDuplexの調査によると、2022年6月のWindows 11のシェアは23.1%だった。前バージョン「Windows 10」のアップデートである「Windows 10 Version 21H1」(23.9%)や「Windows 10 Version 21H2」(38.2%)のシェアには及ばなかったという。
AdDuplexは、Windows用の業務アプリケーションやゲームを開発している企業向けのプロモーションツールを提供している。今回のシェアの数字は、同社のプロモーションツールのデータを基に、AdDuplexが独自で算出した。MicrosoftはWindowsの各バージョンのシェアを公表していない。
後編は、Windows 11に加わった新しいセキュリティ機能の詳細を見る。
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