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米プロ野球が注目した「最新ネットワーク技術」とその狙い米プロ野球のネットワーク活用術【前編】

米国のMiLB(マイナーリーグベースボール)はネットワークベンダーExtreme Networksと提携し、最新のネットワーク技術を球場に導入する。どのような技術を用いて、何を目指すのか。

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 ネットワークベンダーExtreme Networksは、米プロ野球のMiLB(マイナーリーグベースボール)公式の技術革新パートナーに選定された。同社が球場に配備するネットワーク技術のテストベッド(試験用環境)を活用し、MiLBは無線LANやWANの最新技術を運営に取り入れる。具体的に何を目指すのか。

MiLBが活用する最新のネットワーク技術と、その狙いは

 MiLBは、米国とカナダにおけるプロ野球の公式運営団体で、MLB(メジャーリーグベースボール)傘下の球団など120チームで構成される。Extreme Networksは2021年からMLBの公式Wi-Fiプロバイダーを務めており、MLBの全30球場内で以下を提供している。

  • ブルペン(球場内の投球練習場)やダッグアウト(選手の控え席)、記者席でのWi-Fi接続
  • 球場内のネットワーク分析ツール

 Extreme NetworksはMiLBのWi-Fiやネットワーク分析、WAN管理といった技術の公式プロバイダーに指定されており、MiLBを自社技術の最適なテストベッドとして捉えている。MiLBはExtreme Networksの技術を活用し、競技のパフォーマンス向上と観客のエンゲージメント(リーグとのつながり)強化を目指す。

 MiLBが導入した製品の一つが、Extreme Networksが提供するSD-WAN(ソフトウェア定義WAN)「ExtremeCloud SD-WAN」だ。具体的には、各地域のチームとトレーニング施設間の情報共有に利用するための安全なインターネット接続を強化する。同製品の導入により、MiLBの全120チームは選手のパフォーマンスデータや試合のレビュー動画、その他の重要なデータに安全にアクセスしたり共有したりすることができる。

 各チームと球場にMiLBが導入するのが、Extreme Networksのネットワーク分析ツール「ExtremeAnalytics」だ。同リーグは球場内のネットワークの稼働状況や利用状況、球場運営に関する洞察を提供し、観客と球場スタッフの体験価値向上を目指す。同ツールを用いてアプリケーション監視を実施し、導入した技術の評価やテストにも役立てる。Extreme Networksによると、同ツールは試合中に観客がネットワークを利用する状況や、データ通信量のトラッキング(追跡)に基づき、球場内における新技術の人気度や普及度合いを検証する。

 Extreme NetworksはMiLBに、アプリケーションへの接続を最適化する機能や、トラフィック(ネットワークを流れるデータ)の動的なルーティング機能を提供する。これにより、アプリケーションで再生する音声や映像の質を保証するとともに、ネットワーク管理者の運用の負荷を軽減する。他にもExtreme NetworksはMiLBに対して、無線LAN規格「Wi-Fi 6」(IEEE 802.11ax)と「Wi-Fi 6E」(IEEE 802.11ax)によるネットワーク接続を試験的に提供する計画だ。

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