GoでもPythonでもなく「HTML」をGoogle大物開発者が初心者に推奨する理由:初心者が学ぶべきプログラミング言語【第3回】
「HTML」は厳密にはプログラミング言語ではなく、マークアップ言語だ。それにもかかわらず「プログラミング初心者は、最初にHTMLを学ぶべきだ」と考える専門家は少なくない。それはなぜなのか。
Webサイトの構築やWebアプリケーションの開発に使われる主要技術が、マークアップ(文章構成)言語の「HTML」、スタイルシート(表示制御)言語の「CSS」、スクリプト(簡易プログラム)言語の「JavaScript」だ。一般的なWebサイトは、これらの組み合わせで構築されている。
HTMLがプログラミング学習に“最適”な理由はこれだ
HTMLは前述の通り、厳密にはプログラミング言語ではなくマークアップ言語だ。それでもHTMLをプログラミング学習の入り口として挙げる専門家は少なくない。著名な開発者であり、Googleのプリンシパルデベロッパーアドボケートであるケルシー・ハイタワー氏によると、その理由は
- ほとんどの人が頻繁にWebサイトを閲覧しており、既にある程度の“経験”があるから
だ。HTMLのソースコードの記述は、最低限のHTMLの知識があり、かつ「Google Docs」(Googleドキュメント)や「Microsoft Word」といったワープロソフトウェアで文章を書くことができれば、それほど難しくない。
併せて読みたいお薦め記事
連載:初心者が学ぶべきプログラミング言語
初心者向けのお薦めプログラミング言語
- PythonでもRubyでもない「最初に学ぶプログラミング言語」の“王者”はこれだ
- 「Java」を学びたくなるシンプルな理由
- プログラミング言語「Rust」が「C」「C++」の後継になるこれだけの根拠
Webページという視覚的な要素がアウトプットになることから「HTMLは特に初心者がプログラミングを学ぶ手段として適している」とハイタワー氏は言う。「HTMLとWebブラウザで作業をするときに得られる、視覚的なフィードバックは有益だ」(同氏)。HTMLとCSSの基本を習得すれば、JavaScriptの学習への移行が容易になるという。
HTML、CSS、JavaScriptの基本的な役割は、それぞれ以下の通りだ。
- HTML
- 基本的なWebページの内容を構成する。
- CSS
- 色やフォントの種類といったWebページのスタイルを定義する。
- JavaScript
- フォームによるメール投稿やラジオボタンの選択による表示内容の変化など、インタラクティブな機能をWebページに追加する。
次回は、ビジュアルプログラミングツール「Scratch」を活用したプログラミング学習を考える。
TechTarget発 エンジニア虎の巻
米国TechTargetの豊富な記事の中から、開発のノウハウや技術知識など、ITエンジニアの問題解決に役立つ情報を厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.