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そろそろ認めざるを得ない「苦労して入れたソフトウェアが使われない理由」「使われないソフトウェア」の真実【後編】

新しいソフトウェアを導入しても、社内でうまく活用されない――。こうした状況を生む原因は何か。ソフトウェアを有効活用するための具体策とは。PwCなどの専門家に聞く。

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 「企業のCIO(最高技術責任者)は、自社が購入したソフトウェアの投資対効果を十分に理解し、向上させるという難題に直面している」。コンサルティング会社/国際会計事務所PricewaterhouseCoopers(PwC)ドイツ支社のチェンジマネジメント(人と組織)担当シニアコンサルタント、ウォルフガング・ハフナゲル氏はこう語る。背景にあるのは、企業が導入したソフトウェアを十分に活用できていないことだ。それはなぜなのか。

だから「ソフトウェア」は使われない

 新技術は次々と登場し、それらを実装したソフトウェアを導入するに当たっての急激な変化に、従業員は適応し続けなければならない。こうした状況に「従業員は不満を抱いている」と、Userlaneの最高経営責任者(CEO)であるハルトムルト・ハーン氏は語る。「自社がどのように新しいソフトウェアを導入し、従業員がどのように使用しているかを理解することは、CIOやIT部門のリーダーにとって非常に重要だ」(ハーン氏)

 CIOはまず「新しく導入したソフトウェアを従業員が活用できているかどうかを追跡、測定し、改善すべきポイントを特定すべきだ」とハフナゲル氏は指摘。その上で、従業員のニーズに合わせて、導入トレーニングやサポート計画を適宜開発することが重要だと説明する。

 ハーン氏によると、導入したソフトウェアが従業員の生産性にどのような影響を与えるのかは、これまでは概してブラックボックスだった。こうした状況の打開策としてハフナゲル氏が挙げるのが、複数のソフトウェアの活用状況をエンドユーザー単位で分析するツールだ。こうした分析ツールを活用することで、CIOは「より賢い技術投資を通して、ビジネスの成長とイノベーションの文化を促進できるようになる」と同氏は語る。

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