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“こんなメール”を送ってしまう会社は求職者から嫌われる「候補者体験」はなぜ重要なのか【第4回】

求職者と良い関係を保つために、企業が「やってはいけないこと」「やるべきこと」とは何なのか。専門家が明かす、「候補者体験」の悪化を防ぐための注意点とは。

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 不採用を告げたとしても、企業が求職者との関係を良好に保つためには「候補者体験」(CX:求職者が採用のやりとりの中で得る体験価値)の向上が不可欠だ。採用プロセスにおいて企業が取る行動によっては、候補者体験の悪化を招きかねない。どのような行動が不適切なのか。求職者の状況改善を目指す非営利組織Talent Boardのプレジデント、ケビン・W・グロスマン氏に聞いた。

“こんな内容のメール”を送ってはいけない

―― 求職者に好感を持ってもらうために、企業ができる対策とは何でしょうか。頻繁に起きる求職者とのトラブルを基に紹介してください。

グロスマン氏 企業には、求職者とのコミュニケーションを全て監査することをお勧めする。「ご応募ありがとうございます。選考を通過しましたらご連絡します」といったメールは、誰のためにもならない。こうしたメールを受信した求職者は、選考の状況も、すべきことも分からないまま、次の連絡を待ち続けることになる。求職者に対するメールの内容は、もっと具体的にしなければならない。

 試しに自社の求人に応募すると「われわれは求職者にこんなことをしていたのか」と気付くこと請け合いだ。例えば求職者が応募を済ませた直後に、企業が選考結果を告げる場合を考える。30分で選考が終了することを事前に伝えただろうか。選考結果を告げた後、求職者にとって価値があると思える内容をフィードバックしているだろうか。採用を決めた相手に対して、初出社まで気を配り、対話を継続しているだろうか。こうした細かい行動の積み重ねが、候補者体験を左右する。

 求職者に対して親切に接するのは、単純に相手の気分を良くさせるためだけではない。最終的に適切な人材を採用するためだ。求職者に好感を持ってもらうことは、採用する人材と採用過程の質を高める一助となり、貴重な人材の卵を失わずに済む。

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