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インド発のクラウドサービスが金融業界で“大人気”に?銀行の「基幹システム刷新」に新たな動き【前編】

ベルギーの金融機関Keytrade Bankが、基幹システムをクラウドサービスに移行すると発表した。同行が移行先に選定したのは、インドのITベンダーが提供するクラウドサービスだ。

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 ベルギーの金融機関Keytrade Bankは2023年6月、基幹システムをクラウドサービスに移行すると発表した。同行は、インドのITベンダーInfosysの子会社EdgeVerve Systems傘下のInfosys Finacleが提供するクラウドサービスを利用する。

存在感が増すインドのITベンダー

 Keytrade Bankが利用するInfosys Finacleのクラウドサービスは、Microsoftのクラウドサービス群「Microsoft Azure」を使ったSaaS(Software as a Service)型基幹システムだ。

 同行は、フランスの銀行グループであるCredit Mutuel Arkeaの子会社Arkea Direct Bankのベルギー拠点として約130人の従業員を擁する。同行のCEOで、クラウドサービス移行の責任者でもあるティエリー・テルニエ氏は取り組みについて次のように語る。「目まぐるしく変化する社会の中で課題に取り組めるようにすることが、当行がシステム基盤の強化に取り組む目的だ」。同行の最終的な目標は、顧客と従業員両方を満足させる価値を創出することだという。「クラウドサービスへの移行は、目標を達成するための大きな一歩だ」とテルニエ氏は説明する。

 Keytrade Bankの事例は、インド発のITベンダーの存在感が欧州で高まっていることを示すものだ。Infosys FinacleでCEOを務めるサナト・ラオ氏は今回の契約について、「インドのITベンダーが欧州で支援を拡大するための試金石になる」と述べる。デジタル時代の先端を走る欧州の金融機関を支援することで、Infosys Finacleの立場が明確になるとラオ氏は強調する。


 後編は、Keytrade Bankがクラウドサービスに移行する背景には何があるのかを整理する。

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