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AIでは一番乗りより“熟考型の企業”が成功する? 欠かせない視点とは責任あるAI利用とは【第4回】

さまざまなベンダーがすぐに利用可能なAIツールを提供しており、AI技術は企業にとってより身近になりつつある。だが取り組みを急いではいけない。LLMの利用や開発に着手する際にまず検討すべき点とは。

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人工知能 | プライバシー


 さまざまなベンダーがすぐに使用可能なAI(人工知能)ツールを提供しており、その便利さに飛び付く企業がある。だが取り組みを急ぐことが正しいとは限らない。より思慮深く動く方が賢明なこともある。「大規模言語モデル」(LLM)の利用や開発に関心を持つ企業は、まず何を検討すればよいのか。

LLMに飛び付くよりも重要なこと

 LLMを導入する企業は、「責任あるAI」(AI技術を利用する際に公平性や透明性、安全性の確保を考慮すること)の視点を忘れてはならない。責任あるAIを実践するためのポイントを2つ紹介する。

1.ツールの透明性を確保する

 企業はLLMを基にしたAIツールをユーザーに提供する際、透明性を確保する必要がある。ユーザーがやりとりしている相手がLLMであることや、ユーザーが受け取る情報はLLMが作成したものであることを明示することが欠かせない。

 LLMがトレーニングに使用したデータの種類についても透明性を確保することで、出力結果に対する信頼性を高めることができる。データ収集から統合、分析までの一連の流れを一本化した「データパイプライン」の詳細を公開することを検討してもよい。

2.フィードバックシステムを提供する

 AIツールのユーザーに対して、フィードバックの仕組みを提供することが不可欠だ。回答に誤りがある場合、もしくは回答が有害な内容を含んでいたり、役に立たない内容だったりする場合、ユーザーが報告できるような仕組みを整備する。そのフィードバックを基に、開発者はAIモデルを改良できる。

 責任あるAIの枠組みに沿ってLLMの開発や導入を進めることが面倒だと感じる企業もあるだろう。だがビジネスにおいてAI技術の活用を成功させる企業は一番乗りで活用を急ぐ企業ではなく、責任ある方法で利用を進める企業であることを忘れてはならない。

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