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「悪いものにはふた」では済まない時代、VDIのセキュリティはどうあるべきか:脅威を隔離するだけでは問題解決できない
テレワークで多くの企業が導入したVDI。利便性とセキュリティに優れた技術だが、サイバー攻撃の巧妙化によって危機が訪れている。これまで“鉄板”と思われていた構成では脅威に対応し切れないケースが増えているのだ。
テレワーク環境として普及が進んだ技術の一つがVDI(Virtual Desktop Infrastructure)だ。オフィスで利用していたデスクトップ環境に外部からでもすぐにつなげられるという利便性に加え、外部にデータを持ち出さずに済むこと、最新のパッチやアプリケーションを迅速に反映できることなど、特にセキュリティ面でのメリットが大きく、「安全にテレワークをする仕組み」として多くの企業が採用した。
ただ、近年のサイバー攻撃の巧妙化、高度化が進む中で、従来のVDIでは対処し切れない課題も生まれている。特に厄介なのはランサムウェア(身代金要求型マルウェア)のように社内ネットワークに侵入後、潜伏しながらラテラルムーブメント(感染の水平展開)によって感染を広げていくケースだ。
一般的なPC(「シンクライアント端末」との対比で「FAT PC」と呼ぶ)に比べて情報漏えいなどのセキュリティに強いVDIではあるものの、抜け穴を突くように攻撃を仕掛けられるリスクが消えるわけではない。では「次世代のモダンなVDI」に進化させるためにはどうすればいいのか。具体的なアプローチについて解説する。
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