仮想マシンで「GPU」を無駄なく使うためのモニタリング方法:パススルーと仮想GPU【第4回】
「GPU」の貴重なコンピューティングリソースをできるだけ無駄なく使うには、その使用状況を適切に把握することが欠かせない。仮想マシンでGPUを使う場合のパフォーマンス測定方法とは。
「GPU」(グラフィックス処理装置)は概して高価なデバイスであり、用途としては汎用(はんよう)的に何にでも使用するプロセッサではない。そのリソースを無駄にすることは得策ではないため、IT管理者は仮想マシン(VM)のGPUリソース割り当て量が適切なのかどうか、予定している作業を適切にこなせているのかどうかを把握する必要がある。幸いなことに、そのために使えるツールがある。
仮想GPUの使用状況を測る方法
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パススルーと仮想GPU
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GPUのコンピューティングリソースはであるため、リソースが適切に割り当てられていないのであれば、見直しを図る必要がある。それを検討するために、仮想GPU(vGPU)のパフォーマンスの情報を取得するツールを使って状況を把握することができる。
GPUベンダーのNVIDIAは「NVIDIA System Management Interface」(NVSMI、nvidia-smi)というコマンドラインツールを提供している。こうしたツールを使ってGPUの使用状況を監視できる。例えば以下のような情報を取得可能だ。
- GPUの種類
- グラフィックスドライバのバージョン
- フレームレート(1秒当たりに処理する画像数の指標)の制限
- フレームバッファー(画像データを一時保存するメモリ)の使用量
- GPUの使用量
ハイパーバイザーとして「XenServer」を使っているのであれば、管理ツールに「XenCenter」を使用できる。ゲストOSにWindows Serverを使っているのであれば、「Windows Performance Monitor」や「Windows Management Instrumentation」といった管理ツールも使用できる。
ただし、VMがGPU全体のリソースの利用と制御ができるようにする「パススルーモード」でGPUのリソースを割り当てる場合、GPUのパフォーマンスを監視できるのは、GPUを使用するVMからのみとなる。
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