テキストだけの“SNS老人”にならないために知っておきたい「映像・音声SNS」5選:SNSの栄枯盛衰を振り返る【第3回】
かつてインターネットでの交流はテキストが主体だったが、近年は映像や音声を使ったコミュニケーションへと人気が移りつつある。映像や音声のやりとりを爆発的に普及させた主要SNSとは。
SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)が人々のコミュニケーションツールとして定着する年月の間に、さまざまなSNSが登場している。近年の人気は、テキストだけのコミュニケーションではなく、画像や映像、音声を使ってコミュニケーションができるSNSだ。押さえておくべき特徴的なSNSを5つ紹介しよう。
画像共有SNS「Pinterest」
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連載:SNSの栄枯盛衰を振り返る
X以外にSNSの選択肢はあるのか
2010年に開設した「Pinterest」は、写真の共有を主軸にしたSNSの先駆けだ。Webサイトにある画像を「ピン」(ブックマーク)し、テーマに沿って「ボード」にまとめることができる。他ユーザーの投稿を保存したり(リピン)、ユーザーのボードをフォローし合ってコミュニティーを構築したりすることも可能だ。
画像や動画投稿用SNS「Instagram」
「Instagram」はサービス開始時には写真家やアーティストの間で愛好されていた印象があったものの、今や老若男女問わず利用するSNSに成長した。「X」(旧Twitter)のように他ユーザーをフォローできる仕様になっている。有名人のアカウントはフォロワー数が増える傾向にある。アカウントのプロフィールを非公開に設定して、他ユーザーからのフォローを承認制にすることも可能だ。
フォロワーは投稿画像に「いいね」やコメントを投稿したり、画像を保存したりすることもできる。「ストーリーズ」という投稿機能では、投稿内容は24時間だけ表示され、その後自動的に削除される。90秒以内の動画を投稿できる「リール」という機能もある。企業としてのInstagramは2012年4月(現地時間)、Meta Platformsに買収された。
ショート動画共有サービス「Snapchat」
Snapchatの特徴は「投稿した画像や動画が10秒以内に見えなくなる」という仕様にある。瞬間的なコミュニケーションに重点を置き、多種多様なフィルターで映像を加工できる機能がユーザーに愛されている。デバイスで撮影した画像や動画にテキストや視覚効果、スタンプを追加してそのまま投稿することが可能だ。24時間画像や動画を公開できる「ストーリー」機能や、OpenAIのAI(人工知能)チャットbot「ChatGPT」を搭載した「My AI」と呼ばれるAIチャットbotのサービスもある。
ボイスチャットツール「Discord」
「Discord」はもともと、世界中に散らばるオンラインゲームプレイヤー同士がゲームをプレーしながらコミュニケーションを取るためのボイスチャットツールとして登場した。その後「限られたユーザー同士でコミュニケーションを取りたいユーザー」の間で利用が広がった。交流用のサークルや職業別サークルを作って会話をしたり、最新ニュースを把握したりするのに役立つツールという点は、SNSとしての特性だと言える。
招待したユーザーのみでコミュニケーションを図る「サーバー」(コミュニティー機能)に、会話するための「チャンネル」を作り、テキストや音声、ビデオ通話でやりとりをする仕組みになっている。サーバーは無料で利用可能だ。
ショート動画共有サービス「TikTok」
TikTokは近年で特に若年層から人気を集めているSNSの一つだ。その強みは「ショート動画」と「おすすめ」フィードによって、投稿者と視聴者の交流を増やす仕組みだ。「おすすめ」フィードはTiktok独自のアルゴリズムが、視聴者の好みに合わせてお薦めのコンテンツを表示する。視聴者は動画に「いいね」やコメントを付けたり、データの保存や共有をしたりできる。
投稿者は最長3分間の動画を自分で作成して投稿するだけでなく、「デュエット」という機能を使って新しい動画を作成し、投稿することが可能だ。デュエットを使うと、憧れのクリエイターや他の投稿者がTikTokで作成した動画と自分の動画を組み合わせることができる。商用利用が許可されている「オーディオライブラリ」内の楽曲を動画に利用することもできる。
第4回は、SNSのメリットとデメリットをおさらいしつつ、将来のSNS像を考察する。
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