偉い人はなぜソーシャルメディアで語るのか “なるほど”な発言例:経営幹部のソーシャルメディア活用【後編】
企業の経営幹部は多忙な毎日を過ごす中で、ソーシャルメディアにたびたび登場して情報を発信することがある。それは企業にプラスの影響も、マイナスの影響ももたらす可能性がある。お手本となる発言を紹介する。
短文投稿サイト「X」(旧Twitter)のようなソーシャルメディアが広く使われるようになって以来、企業の経営幹部が企業の顔としてソーシャルメディアで発言することは珍しいものではなくなった。その発言が事業のプラスの影響を生むこともあれば、マイナスになることもある。参考にできる著名企業トップの発言をまとめて紹介する。
ショート動画共有サービスTikTokのCEOチュウ・ショウ氏
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連載:経営幹部のソーシャルメディア活用
IT活用で自社のファンを作り出す
ソーシャルメディアを活用して、自社だけでなく他の企業やブランドも宣伝するのがチュウ氏の投稿の特徴だ。TikTokを使って好みのコンテンツを発掘したり、他のユーザーとつながったりする方法をCEOが自ら実演している。
@goldrushvinylは米テキサス州オースティンにあるすてきな中小企業でレコードを制作している。TikTokを使って音楽好きな人とつながり、制作現場の動画を配信している。Gold Rush Vinylを訪れた私たちにオリジナルのレコードを制作してくれた。どんな曲が収録されているか当ててみてほしい!
出典:ショウ氏のXへの投稿を翻訳
MicrosoftのCEOサティア・ナデラ氏
ビジネスやテクノロジーの最新情報に加え、「DEI」(ダイバーシティー、エクイティー、インクルージョン:多様性、公平性、包摂性)といったテーマで投稿するのがナデラ氏のソーシャルメディア活用の特徴だ。
Microsoftの投資先であるAIベンダーOpenAIのCEOサム・アルトマン氏は2023年11月17日(現地時間、以下同じ)にOpenAIのCEOを解任されたものの、同月21日には同社への復帰を果たした。ナデラ氏はアルトマン氏の解任の翌日にMicrosoftのCEOの立場から見解を表明している。こうした危機管理のための投稿に加え、Microsoftに関する最新情報や、従業員に対する感謝の気持ちもソーシャルメディアに投稿している。
CEOとしての最大の特権は使命感を持って任務を遂行している従業員と働くことだ。ここ5日間、OpenAIのスタッフが冷静さを保ち、彼らを取り巻く環境をよそに任務を全うしている状況を目の当たりにしている。Microsoftの従業員も自社のミッションに集中し、顧客やパートナーにサービスを提供している。感謝祭の休暇を迎えるに当たって、彼らの取り組みに心から感謝したい。人工知能(AI)技術の安全性と信頼性の向上に貢献し、全ての人がAIの恩恵を受けられるよう不屈の精神で日々取り組んでくれていることにも謝意を表す。
出典:ナデラ氏のXへの投稿を翻訳
米国のアウトドアウェアブランドPatagoniaのCEOライアン・ゲラート氏
ライアン氏はソーシャルメディアの発信を通して、行動主義、サステナビリティ、従業員の幸福を重視するPatagoniaの企業文化をアピールしている。
もしあなたが企業の経営幹部で、米国商工会議所(U.S. Chamber of Commerce)や米国の主要企業のCEO200人以上がメンバーを務めるビジネスラウンドテーブル(BRT:Business Roundtable)のメンバーであるなら、気候変動に関する法案を支持していることを所属団体に伝えてほしい。いずれかの団体の会員企業で働いているのであれば、勤務先の上層部にあなたの考えを理解してもらうように働き掛けることが重要だ。
出典:ライアン氏のLinkedinへの投稿を翻訳
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