いまさら聞けない「古いスマホ」を正しく処分する“4つの方法”:スマートフォンの正しい廃棄方法【前編】
不要になったPCを適切に処分する必要があるのと同様で、企業はスマートフォンについても適切な方法で処分する必要がある。どのような方法で処分すべきなのか。
スマートフォンを業務に利用することが一般的になる中で、企業のIT部門に求められるようになったのがスマートフォンの処分だ。不要になったPCを適切な方法で処分する必要があるのと同じで、企業はスマートフォンについても適切な方法で処分しなければならない。適切に処分しなかった場合のリスクと併せて、スマートフォンを処分する4つの方法を紹介する。
「不要なスマホ」を正しく処分する4つの方法とは?
企業がスマートフォンを廃棄する際は、注意深く計画する必要がある。電子ごみの削減とスマートフォン内のデータの保護という2つの義務を果たすには、IT管理者が安全かつ持続可能な方法でスマートフォンを処分しなければならない。
スマートフォンを不適切な方法で処分すると、データの漏えいや環境破壊などのリスクを招くことになる。スマートフォンに重要な企業データが入っている場合もあるため、安全な方法で処分することが重要だ。内部の機密データを適切に消去せずにスマートフォンを売却すると、そのスマートフォンを買った人が残っていた社外秘の文書や連絡先、写真などに不正アクセスする恐れがある。
環境への影響も重大だ。スマートフォンにはリチウムイオンバッテリーなど、有害な物質を含む機器が使われているからだ。
データセキュリティと環境を犠牲にすることなく、自社が利用していたスマートフォンを処分する上で、IT管理者が知っておくべきこととは何か。企業のスマートフォンをリサイクルする主な方法は以下の通りだ。
- ベンダーの下取りプログラムを活用
- ベンダーが古いスマートフォンを下取りして、新しいスマートフォンの購入価格を割引するサービスを利用する。
- Apple、Samsung Electronics、Googleなど一部のスマートフォンベンダーが、自社製デバイスの下取りプログラムを提供している。タブレットや「Chromebook」も下取り対象となる。
- ベンダーの回収プログラムを活用
- ベンダーが下取りで割引を提供する代わりに、古いスマートフォンを回収して責任を持ってリサイクルするプログラムを利用する。
- 慈善団体への寄付
- 古いスマートフォンを非営利の慈善団体に寄付して、スマートフォンを整備再生したり、リサイクルしたりしてもらう。このような慈善団体は、その収益を活動資金に活用する。
- 電子ごみ専門事業者への依頼
- 大量の使用済みスマートフォンを適切にリサイクルできる専門業者と提携する。
リサイクル方法を選ぶとき、IT管理者は処分するスマートフォンの台数や現在の状態、再利用の可能性を査定しておくとよい。バッテリーやディスプレイを交換するだけで、スマートフォンをよみがえらせて再び使えるようにできる可能性がある。
中編は、スマートフォン内のデータ削除方法を解説する。
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