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スマホで肌トラブル分析――AI肌診断に使われている「4つの技術」とは?AI×ファッションの可能性【後編】

AI技術の活用は身近な場面で進んでいる。近年は、スマートフォンで手軽に実施できる肌診断サービスが人気だ。背景にはどのような技術が使われているのか。その仕組みを解説する。

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人工知能


 近年、スマートフォンなど端末のカメラで顔を撮影し、肌の状態を診断してくれるサービスが登場している。スキンケア企業Reveaは、AI(人工知能)技術を活用した肌診断サービスを提供している。同社は2023年12月に開催されたカンファレンス「AI Summit New York 2023」で、肌診断サービスに活用しているAI技術や、同サービスの狙いを紹介した。

4つの技術で実現した「AI肌診断」の仕組みとは

 Reveaが提供するサービスは、単なる肌診断ではない。診断結果を基に、ユーザーに最適なスキンケア製品を作成する。「カメラには見えない皮膚の奥まで分析して、肌トラブルを引き起こす原因を探ることが目的だ」とReveaの創設者兼CEOのチャズ・ガイルズ氏は説明する。

 肌の内部構造の診断から、肌トラブルの改善や予防を目的とした処方の検討まで、Reveaは次の技術を活用する。

  • コンピュータビジョン
    • 画像処理を通じてその内容を認識し理解するAI技術の一つ。ユーザーの顔をスキャンし、肌タイプを分析する。
  • 空間周波数領域イメージング(SFDI)
    • 光の2次元パターンを投影して分析する。
  • 人間の脳の神経回路を模倣した「ニューラルネットワーク」などのAI技術
  • 特殊画像カメラ

 「当社はあらゆる方法を用いて皮膚測定を実施している。ここから得たデータでAIモデルの精度を検証し、必要に応じて訓練を実施している」(ガイルズ氏)

 金融サービス会社JP Morgan Chaseで製品マネジャーを務めるメリッサ・ヌーリリー氏は、最近スキンケアに関心を持つようになったという。ヌーリリー氏は肌診断サービスについて、「自分の顔を端末でスキャンするだけで、肌の状態や改善点について測定値を知ることができ、気に入っている」と評価する。

 ガイルズ氏は、AI技術は今後もファッション業界や美容業界を変革していく存在だと考えている。「生成AIモデルの改良が重なるにつれて、よりパーソナライズされた良質なコミュニケーションが実現できるはずだ」と同氏は期待を寄せる。

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