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量子インターネットがあれば「超絶すごいインターネット」が爆誕する量子インターネット入門【後編】

量子インターネットは従来型インターネットと根本的に異なる仕組みで動く。量子インターネットが実現するとき、インターネットはどう変わるのか。

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暗号化 | ネットワーク | 技術解説


 量子力学の特性を利用した量子デバイス同士が接続するための「量子インターネット」は、従来型のインターネットとは異なる仕組みで動作する。量子インターネットが実用化するとき、インターネットは劇的に変わる可能性がある。インターネットはどうなるのか。

インターネットは「量子インターネット」でこう変わる

 量子インターネットが実現した場合、従来型のインターネットと統合されてより安全かつ高速なインターネットが実現すると考えられる。量子インターネットは従来のインターネットを置き換えるものではなく、家庭や商業施設、企業内のネットワーク機器に新たな機能を追加する存在だ。

 研究段階にある量子コンピュータは、特定のタスクを実行するために従来型のインターネットを利用しているが、将来的には量子コンピュータでも暗号を解読されない新たなプロトコルに準拠する必要がある。

 研究者たちは、量子インターネットと従来型インターネットの連携が、複雑な問題を解決する鍵になると考えている。どのような連携が考えられるのか。

量子ハイブリッドネットワーク

 「量子ハイブリッドネットワーク」とは、量子コンピューティングの特性を活用しつつ、従来のインターネットと組み合わせた通信ネットワークのことだ。例えば、量子鍵と呼ばれる鍵を使いデータを送受信する「量子鍵配送」(QKD)の仕組みは従来型のインターネットにも適用できるため、セキュリティを強化することができる。

スーパーコンピューティングの強化

 量子コンピュータは特定の種類の問題において、既存のスーパーコンピュータよりも効率的な解法を提供することができる。量子インターネットを通じて、これらの計算を分散させることで、より効率的に問題を解くことが可能になる。

超伝導体を用いたネットワーク構築

 「超伝導体」とは、特定の低温に冷却された時に電気抵抗がゼロになる物質のことである。超伝導体を利用することで、より大規模な量子コンピュータや量子ネットワークの構築が可能になると期待されている。

量子インターネット:Web x.0

 従来型インターネットの進化は、1990年代に初期のWebである「Web1.0」から始まった。「Web 2.0」ではソーシャルメディアでの革命が、「Web3.0」では分散化と所有権の概念がそれぞれ導入された。「Web4.0」はAI(人工知能)技術といった技術を用いつつ、物理世界と仮想世界の融合を目指す。量子インターネットはこれらを超える進化を遂げ、より安全かつ高速で、複製不可能なインターネットが実現する可能性がある。

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