Z世代大学生がIT編集チームで学んだ「信頼できる情報とは何か」:社会人になるZ世代の真実【後編】
Z世代で大学生の筆者は、米TechTargetの編集チームでインターンシップに参加し、その経験から社会人や編集者としての基本の「基」を学んだ。その内容を紹介する。
インターンシップに参加することは、職場で求められるスキルと、自身の経験とのギャップを埋めることに有効だ。Z世代を構成する一員である筆者は2024年夏、米TechTargetの編集チームでインターンシップに参加する機会を得た。これから働く人のために、このインターンシップで学んだ編集の仕事の基本と、社会人としての心構えを紹介する。
信頼できる情報とは何か
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生成AIとキャリア形成
ライターや編集者として記事を執筆したり編集したりする際は、信頼できる情報が欠かせない。そのため筆者は信頼できると感じた統計や調査結果、レポートなどを探すようにしたものの、筆者の考えには足りないところがあることに気付かされた。参考にした情報源に誤りがあったり、情報の信頼性に欠ける点があったりすることを職場で指摘され、一次ソース(オリジナルの情報源)に当たる重要性に気付いた。掲載した情報に誤りがあった場合、媒体の読者を失ったり、媒体に対する読者からの信頼を失ったりする恐れがある。
情報源を確認する際に重視するポイントは以下の通り。
- URLをチェックする
- 参照しているWebページで説明されている調査結果が二次ソースだった場合、外部リンクから一次ソースに辿り着けるかどうかを確認する。一次ソースにたどり着ければその情報を参照し、たどり着けなければその情報は信頼性に欠けるため使用しないようにする。
- 調査結果やレポートを読み込む
- 一次ソースとなっている調査結果を見つけたら、その内容を読み込むようにする。想定よりもデータが複雑で情報を読み取りにくかったり、本来のテーマとは無関係な分析が入っていたりすることがあるので、そうした情報の扱いには注意が要る。
- 情報の日付を確認する
- 探していた情報であっても、参照するには古過ぎる場合がある。例えば3年以内といった制限を設けるのがよい。
- 論文や学術誌を検索する
- Googleの「Google Scholar」といった学術資料検索エンジンを使うことで、論文や学術誌に情報を探すことができる。
ヒントを得るためにChatGPTを使う
AI(人工知能)技術ベンダーOpenAIの生成AIツール「ChatGPT」は、エッセイの執筆をはじめとする課題作成に役立つ。ただし、ChatGPTの利用に関して剽窃(ひょうせつ)行為に当たる可能性が指摘されているので、この点には注意しなければならない。
ライターの仕事は生成AIに奪われる可能性があると一般的には考えられているが、筆者はインターンシップでChatGPTの利用を勧められた。ChatGPTを使って分かったのは、これは文章を執筆するためだけのツールではないということだ。あるテーマについて分からなくなったら、ChatGPTに質問して説明してもらうと、理解しやすくなる。文章の言い回しに困ったら、ChatGPTに文章のアドバイスをもらう。ただしChatGPTは誤った情報を提供する場合があるため、出力した情報をそのままコピーしたり、その情報を一方的に信じたりすることは避けた方がよい。
納期を考えながら記事の品質を守る
インターンが始まった当初、原稿の提出締め切りが迫り、焦って仕事を終わらせることがあった。そうなると原稿の質が低下してしまった。重要なのは仕事を速く終わらせることではなかった。筆者のメンターは、仕事を早く終わらせるのではなく、正確に終わらせることにより配慮していた。メンターと相談しつつ、仕事の納期を伸ばすことで、最終的に仕事の質は改善した。
着替えを用意する
白いブラウスは見栄えが良いが、コーヒーをこぼせば汚れが目立つ。この経験を2度経験し、休憩室で洗い落とそうと奮闘した結果、教訓を得た。替えの着替えを用意しておこう。
※本稿は、ロジャーウイリアムズ大学の学生で、米TechTargetのインターンを務めるジョーダン・ミッチェル氏の寄稿記事です。
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