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次期Windowsマシンを「Copilot+ PC」にするなら最低限これだけは理解すべしCopilot+ PCの仕組み【中編】

Microsoftの新AI PCシリーズ「Copilot+ PC」は、AIモデルをPCで実行するためのさまざまな機能を提供する。業務用のPCとしてCopilot+ PCを使う場合に押さえておくべき点とは。

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 Microsoft の新PCブランド「Copilot+ PC」は、AI(人工知能)モデルをPCで実行する「AI PC」としての新たな可能性を提示する存在だ。職場でCopilot+ PCを使う価値があるのかどうかを判断するために、業務用のWindows搭載PCとして同PCシリーズが役立つ特徴を押さえておこう。

「Copilot+ PC」を使うなら最低でもこれだけは押さえるべし

 Copilot+ PCは、AI技術関連のタスク(AIワークロード)の処理能力を向上させたAI PCのブランドだ。MicrosoftのAIアシスタント「Microsoft Copilot」(以下、Copilot)の関連製品・サービスの一つで、テキストや画像を自動生成するAI技術「生成AI」や高度なAIモデルを搭載する。

 AIワークロードに適した処理能力を提供するために、Copilot+ PCでは通常のWindows搭載PCとは異なる幾つかのハードウェア要件が設けられている。1秒当たり40兆回以上の演算を実行できる(40TOPS)性能を持つNPU(Neural network Processing Unit)を搭載する、というのがその要件の一つだ。

 Copilot+ PCはCPUに、Microsoftのセキュリティプロセッサ「Microsoft Pluton」も搭載する。Microsoft Plutonは、従業員が社内LANの内外にいるかどうかにかかわらず、必要に応じて認証を実施するセキュリティモデル「ゼロトラストセキュリティ」に基づいて、PCからクラウドサービスまでを一貫して保護する。例えばID、資格情報、個人データ、暗号化キーといった情報が保護対象だ。以下にMicrosoft Plutonが担う主な役割を挙げる。

  • 安全な認証
  • データ暗号化
  • ハードウェアの信頼の基点(システム全体の安全性を保証するコンポーネント)

 Copilot+ PCは、Windows 11を搭載する通常のPCと同じツールを使って配布、管理できる。例えばMicrosoftが提供するツールを使って、以下の手順を踏むことで、新しいCopilot+ PCをセットアップできる。

  1. 自動化サービス「Windows Autopilot」でCopilot+ PCをプロビジョニング(配備)する
  2. 自動更新ツール「Windows Autopatch」を実行して、ソフトウェアに更新を適用する
  3. デバイス管理ツール「Microsoft Intune」でセキュリティポリシーを適用する

 Copilot+ PCのラインアップには、「Surface Laptop」(第7世代)や「Surface Pro」(第11世代)など、「Microsoft Surface」だけではなく、サードパーティーのPCメーカー製品もある。Dell Technologies、HP、Acer、ASUSTeK Computer、Lenovo、Samsung Electronicsといったメーカーが、Copilot+ PCの製品を提供している。


 次回は、Copilot+ PCの機能を解説する。

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