「APIで便利になる」はずが……実はリスクも拡大する3つの理由:APIのリスクと対策【後編】
APIは便利さだけではなく、リスクももたらす可能性がある。何に注意すべきなのか。APIを利用する際の3つのリスクと対策を紹介する。
API(アプリケーションプログラミングインタフェース)を巡るセキュリティのリスクは、「公開」時だけではなく、「利用」時にも生じる。API利用で得られるメリットがある半面、リスクが増大する可能性があることも忘れてはいけない。APIを利用する際に注意しておきたい、“3つのリスク”と対策を紹介する。
1.安全ではないデータ利用
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連載:APIのリスクと対策
APIのセキュリティリスクとは
APIを使用して他のシステムからデータを取得する場合、そのデータが不正確なものであったり、悪意のあるものであったりする可能性がある。安全ではないデータを取得すれば、ビジネスの判断を誤ったり、攻撃を受けたりする恐れが生じる。規制当局や顧客、取引先に対して、虚偽の情報を発信してしまう可能性もある。
対策
取得するデータの出所を追跡し、調査できる体制を整えることが重要だ。
2.サードパーティーAPIによるリスク
企業は自社の取引先だけではなく、取引先の取引先からもリスクをもたらされる場合がある。企業が使用するサードパーティーAPIがさらに他のAPIを利用していれば、攻撃対象領域が拡大してさまざまなリスクが生じる。リスクの追跡や把握も難しくなる。
対策
自社のAPIが利用する他のAPIの数を制限する。サードパーティーAPIによるリスクを明確に定義することも重要だ。
3.文書化されていないプロセス
ビジネスプロセスがAPIを使用していることについて文書化されていない場合、プロセスが破綻するリスクをはらんでいる。ビジネスプロセスを変える際、合わせてAPIの使用方法も変更しなければならない点が見落とされる結果、プロセスが正しく機能しなくなる可能性があるからだ。
対策
APIを使った全てのビジネスプロセスをきめ細かに文書化する。加えて、内部システムが明確な許可なしに内部や外部のAPIにアクセスすることを制限することも大切だ。
APIを安全に利用するためには、APIのリスクを管理するだけでなく、自社が直面しているさまざまなリスクを洗い出し、それらを軽減するためのセキュリティツールを活用することも重要だ。
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