「SATA接続HDD」が消えずに使われ続ける理由とは:大容量HDDが出荷開始【後編】
SATAをインタフェースに採用するHDDは、ストレージのさまざまな技術進化が起きる中でも依然として健在だ。SATAは使われ続ける背景には、どのような事情があるのか。
HDDのインタフェースの一つに「SATA」(Serial ATA)がある。昨今さまざまなストレージの技術進化が起きる中でも、SATA接続のHDDは依然として健在だ。直近でも新モデルが登場している。SATAの需要が根強い背景にはどのような事情があるのか。
「SATA接続HDD」にはなぜ根強いニーズがあるのか
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Western Digitalは2024年10月、複数のHDD新モデルについて出荷を開始したことを明らかにした。その一つに容量26TBの「WD Gold」がある。このHDDは、インタフェースに「SATA」(Serial ATA)を採用している。
SATAは「SAS」(Serial-Attached SCSI)や、「PCIe」(Peripheral Component Interconnect Express)や「NVMe」(Non-Volatile Memory Express)よりもデータ転送速度が遅い。ただしSATAの重要性は以前として失われていない。
調査会社TRENDFOCUSのアナリストであるジョン・チェン氏によると、さまざまなクラウドベンダーがSATA接続のHDDを採用している。クラウドベンダーがSATA接続のHDDを採用するのは、コスト抑制を優先し、余分な機能は必要としていない場合だ。
SAS接続のHDDに関しては、調査会社IDCのアナリストであるエド・バーンズ氏によると、高速なデータ転送が求められるオンプレミスのストレージでよく使われる傾向にある。バーンズ氏は一方のSATAについては「大半のハイパースケーラーがSATA接続のHDDを採用するのは、コストを下げるニーズがそれだけあるからだ」と語る。
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