年収1600万円も夢じゃない「データサイエンティスト」の“4大スキル”とは?:データサイエンティストを目指す方法【前編】
データに基づいた意思決定の必要性が高まる中、データサイエンティストの需要も高まりを見せている。企業から求められるデータサイエンティストを目指すには、どのようなスキルが必要なのか。4つのスキルを紹介する。
データサイエンティストは、求人市場での需要が高い職種だ。米国労働統計局(U.S. Bureau of Labor Statistics)によると、2023年5月時点の平均年収は10万8020ドル(約1623万円)。その上、データサイエンティストの雇用は2023年から2033年にかけて36%増加するとも同局は予測している。これは他の職業の平均を大きく上回るペースだ。
では、データサイエンティストを目指すには、どのようなスキルが必要なのか。押さえておくべきスキルを紹介する。
押さえるべき“4大スキル”とは?
高いスキルを持つデータサイエンティストになるためには、以下の4種類の技術的なスキルを習得する必要がある。
- データ分析から得られた結果を解釈するための分析スキル
- さまざまなプログラミング言語に精通し、ソースコードを記述したり、アルゴリズムを開発したりするためのスキル
- データの収集や整理、分析を実施する上で必要な数学および論理への理解
- アルゴリズムの設計やデータ分析中に発生するエラーを解決するための問題解決スキル
データサイエンティストは技術的なスキルに加え、コミュニケーションなどのソフトスキルも求められる。それほど技術的な知識やスキルを持たない同僚に対し、データ分析から得た洞察を、分かりやすい言葉や図を用いて伝えるためだ。
上長や経営幹部が効果的な意思決定をするには、データサイエンティストが発見した洞察を正しく理解する必要がある。そのため、データを分かりやすく視覚化したり、さまざまな対象者に向けてプレゼンテーションしたりすることも必要だ。
こうした役割を担うには、以下の基礎知識を押さえておく必要がある。
プログラミング言語
「Python」は、データサイエンスで使われる主要なプログラミング言語だ。汎用(はんよう)性があり、文法がシンプルで、無料もしくは有料の教材が充実している。Pythonを学習した後、「R」「SQL」「Java」「C/C++」「SAS」などの他のプログラミング言語やクエリ言語の学習に進むこともできる。統計分析にはR、データベース内のデータ管理にはSQLが向いている。
統計
統計を学べば、方程式や統計モデルを使用してデータを分析し、複雑かつ多様なデータセットを解釈する方法を理解できる。洞察の獲得や正確な予測、情報に基づいた結論を導くためには重要なスキルだ。学生の場合は、統計、微積分、代数、確率を扱う授業に出席し、数学の基礎を習得するのがよい。確率論、統計分析、コンピュータサイエンス、クラウドコンピューティングなどの概念を詳しく学ぶオンラインコースもある。
データの準備や分析
データの整理やデータマイニングも重要なスキルだ。データの取得や整理の仕方、データクリーニング(用途に合わせて不要なデータを排除して、データを分類すること)について学んでおく。質の高いデータは、モデルの展開や探索的データ分析(EDA)などを実施する際の鍵となる。ビッグデータに精通し、自身のスキルセットを拡大させるためには、より高度なデータエンジニアリング手法を学ぶのが望ましい。
データビジュアライゼーション
データの専門家として、自身が発見した洞察を同僚や上長が一目で理解できるように要約することも重要だ。洞察を伝えるための手法として、洞察やデータを視覚的に分かりやすく表現する「データビジュアライゼーション」がある。専門のコースを受講するか、インターネットでベストプラクティスを調べ、データを視覚化する練習を積み重ねてほしい。
AI(人工知能)技術
さまざまなAI技術を活用すれば、データサイエンスのさまざまな要素を簡素化できる。AIを最大限に活用するには、技術の基本を理解しておく必要がある。AI技術は急速に発展しているため、継続的な学習が必要だ。
知っておくべき概念の例は以下の通りだ。
- 線形回帰や決定木といった機械学習アルゴリズム
- クラスタリング
- ディープラーニング(深層学習)
- 予測モデル
- ニューラルネットワーク
- 自然言語処理(NLP)
次回は、データサイエンスのスキルを活用したキャリア形成について解説する。
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