「こんなEDRが欲しかった」を叶える失敗しない選び方はこれだ:EDRツール選定のこつ【後編】
EDRはセキュリティに欠かせないツールだが、自社のニーズに合致していなければ防御力を発揮できない。EDRツールを選ぶ際に重視したいポイントとは何か。
PCやスマートフォンといったエンドポイントをマルウェア感染から守るためのツールとして重要性が高まる「EDR」(Endpoint Detection and Response)。さまざまなEDRツールが存在する中で、最適な製品を選ぶにはどうすればいいのか。自社のニーズに合致しているかどうかを確認するための手っ取り早い方法がテストだ。その際にどのようなポイントを確認すべきなのかを押さえておこう。
EDRツール選びで失敗しない検証方法とは
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連載:EDRツール選定のこつ
そもそも「EDR」とは
EDRツールの導入を決める前にEDRツールベンダーにテスト環境を提供してもらい、それを使ってテストを実施しよう。自社でのテストの他に、外部の機関にテスト実施を依頼することもできる。
テスト時には、EDRツールの機能や使い勝手を徹底的に検証することが重要だ。検出しやすいマルウェアからテストを開始し、徐々に難易度を上げながらEDRツールのマルウェア検出能力を確認するとよいだろう。マルウェア感染に限らず、他の不審な操作の把握ができるかどうかのテストも忘れずに実施しよう。例えば、MicrosoftのOS「Windows」のコマンド実行ツール「PowerShell」を使った不正なコマンド実行のテストが考えられる。
テストを通じて、EDRツールがセキュリティのイベントをどのように報告し、どのようなアクションを実行するかを観察する必要がある。テストに使用したマルウェアサンプルとEDRツールによる報告を照らし合わせ、検知が正しかったかどうかを確認する。攻撃の実例を見ると、EDRツールがイベントを報告してもセキュリティ担当者がその深刻度を正しく認識しておらず、適切に対処できなかったケースがある。
EDRツールの評価は、導入時だけではなく導入後も重要だ。定期的にテストを実施し、EDRツールが引き続き自社のニーズに合っているかどうかを確認しよう。攻撃者は常により巧妙なマルウェアを開発し、攻撃の手口を変えている。組織はその動きをウォッチし、利用中のEDRツールで最新の攻撃に対抗できるかどうかを判断しなければならない。
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