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「Webhook」と「API」のどちらを選ぶ? どう使い分けるのか:データ連携の仕組みを解説【後編】
アプリケーション間でデータをやりとりする際に使われる仕組みとして、APIやWebhookがある。開発者は両者をどのように使い分けるべきなのか。
アプリケーションやサービス間でデータをやりとりするための仕組みが、API(アプリケーションプログラミングインタフェース)やWebhook(複数のWebサービスを連携させる仕組み)だ。前回までは、両者の共通点と相違点について整理した。本稿は、WebhookとAPIの適切な使い分け方について解説する。
「Webhook」と「API」はどう使い分けるのがベスト?
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開発に関する話題
Webhook
以下の条件に当てはまる場合、APIよりもWebhookの方が適していると言える。
- データを一方向にプッシュ(送信)する場合
- データの受け渡しが定期的に発生するものの、ストリーミング(リアルタイムのデータ送信)が不要な場合
- データをそのまま送信するだけでよく、通信プロセス中のデータ処理が不要な場合
Webhookは通知システムの構築に適している。例えば「ソースコードをサーバにコミットしたら、自動的にソースコードをコンパイルする」といった自動化ワークフローのトリガーとして活用できる。
API
一方で、以下のような条件ではAPIの方が適していると言える。
- クライアントによるデータの取得・更新など、双方向のデータ通信が必要な場合
- 常時接続を維持し、リアルタイムでデータをやりとりする場合
- データの処理、変換、フィルタリングが必要な場合
- 認証やアクセス制御など、セキュリティ対策が求められる場合
このように、アプリケーション間のデータ転送を細かく制御したり、リアルタイムのデータ通信や高度なセキュリティが求められたりする場合は、APIの利用が適している。
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