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セキュリティ予算がないなら「高額=安全」の呪縛を解いて出直すべしセキュリティによくある5つの誤解【第3回】

セキュリティ対策を強化するほどコストがかかりがちだが、解決方法はある。「セキュリティ対策は高過ぎる」説を払拭し、より安価にセキュリティ対策を実施するには何が必要なのか。

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 「セキュリティには過度に投資したくない」「必要だがセキュリティ予算の捻出ができない」――。そう考えている経営者やセキュリティ担当者は少なくない。セキュリティ対策にコストがかかるのは不可避だが、「高過ぎるセキュリティ対策」にお金を払う必要があるのかどうかは慎重に見極めるべきだ。実は安価にセキュリティ対策を講じる方法もある。セキュリティを巡る5つの誤解のうち、本稿は3つ目を紹介する。

3.「セキュリティツールは高価過ぎる」

 セキュリティツールの中には、組織にとっては高価で手を出しにくいものがある。しかし手頃な価格で提供される製品もある。セキュリティ人材の育成にコストをかけられないのであれば、MSP(マネージドサービスプロバイダー)やMSSP(マネージドセキュリティサービスプロバイダー)を利用してセキュリティ運用の体制を強化することもできる。

実例

 ブリストルの小規模な慈善団体は、英国のセキュリティに関する政府機関である国家サイバーセキュリティセンター(NCSC)が提供する無料ツールを使っていたことで、攻撃による被害を回避できた。この慈善団体は、攻撃の経験を機にセキュリティ体制を見直し、脆弱性を特定した上で、侵入されないための対策を追加した。

対策

  • 無料ガイドラインの活用
    • NCSCの「Cyber Essentials」といった、セキュリティに関する基本的なガイドラインを活用する。セキュリティコンサルティング会社など、外部の知恵を借りることも有効だ。セキュリティベンダーによる無料のセキュリティ評価ツールの利用も検討できる。
  • セキュリティ予算の優先順位付け
    • メールシステムの保護や多要素認証(MFA)の実装など、効果的と考えられる領域に投資を集中するとよい。

 第4回は、4つ目の誤解を紹介する。

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