Windows 11未移行者が「Windows 10でも満足」と言いたくなる“これだけの進化”:いま振り返る「Windows 10」の全て【第2回】(1/2 ページ)
「Windows 10」のサポート終了が2025年10月14日に迫っている。その歴史を振り返り、Windowsの進化における意義を再考する。主要な新機能をまとめた。
広く親しまれてきたMicrosoftのクライアントOS「Windows 10」は、2025年10月14日にいよいよ公式のサポート終了を迎える。多くのPCが「Windows 11」にアップグレードされる中、Windows 11へのアップグレードができずにいる人や、あえてWindows 10を使い続けている人もいることだろう。
振り返れば、Windows 10は登場時に数々の新機能を搭載し、PC利用体験を大きく変えた。Windows 10の登場とその影響を振り返った第1回「『Windows 10』を使い続ける“Windows 11未移行ユーザー”に残された最終手段」に続き、本稿はWindows 10を象徴する「代表的な15の新機能」を取り上げ、OSの特徴と登場の背景を見直す。Windows 11移行前の“最後の総点検”として活用してもらいたい。
愛されるWindows 10、その「代表的な15の新機能」
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Windows 10には、以下のような多数の新機能が組み込まれた。
1.スタート画面
Windows 8のスタート画面は、デバイスにインストールされているアプリケーションが動的な「ライブタイル」でフルスクリーン表示されていたが、Windows 10では、Windows 7の要素が復活し、左下のスタートメニューを開くとライブタイルが表示されるように変更された。
2.Cortana
音声アシスタント「Cortana」が実装され、タスクバーから使用できた。Cortanaは2023年春以降、段階的に廃止された。
3.タスクビューと仮想デスクトップ
「タスクビュー」ボタンがタスクバーに表示され、クリックすると、起動中のアプリケーションを一覧表示できるようになった。タスクビューから、「仮想デスクトップ」機能を使用して複数のデスクトップ画面を作成することも可能で、効果的に切り替えれば、作業効率化に役立つ。
4.Microsoft Edge
「Internet Explorer」に代わって、新しいWebブラウザ「Microsoft Edge」が採用された。
5.アクションセンター
通知機能「アクションセンター」が実装され、通知を表示し、頻繁に使用する設定に素早くアクセスできるようになった。Windows 11では仕様が変更され、「通知センター」と「クイック設定」に分かれた。
6.Continuum
「Continuum」が導入された。これは「Surface」のような、ノートPCとしてもタブレットとしても使用できる、いわゆる「2-in-1デバイス」用の機能で、どちらかのモードに最適なUI(ユーザーインタフェース)に切り替えることができる。
7.スナップアシスト
画面のレイアウトを2分の1、4分の1に均等分割できる「スナップアシスト」機能が実装された。これにより、各ウィンドウの大きさを手動で調整する必要がなくなり、Webブラウザやドキュメントを1画面に複数表示し、比較するのが簡単になった。
8.Windows Hello
パスワード不要の認証機能「Windows Hello」により、生体情報またはPIN(Personal Identification Number)を使用しての認証が可能になった。
9.DirectX
映像・音声処理用API(アプリケーションプログラミングインタフェース)群「DirectX」のバージョン12が標準で実装された。主にゲーム用で、ソフトウェアがGPU(グラフィックス処理装置)などのハードウェアを直接操作できるようにするコンポーネントだ。
10.UWP
Windowsアプリケーションの開発・実行環境「ユニバーサルWindowsプラットフォーム」(UWP)が実装された。これにより、さまざまなWindows環境でのWindowsアプリケーションの一貫した動作が可能になった。
11.Microsoft OneDrive
オンラインストレージ「Microsoft OneDrive」が「エクスプローラー」と統合できるようになった。これを利用して同一のMicrosoftアカウントにサインインしている全デバイス間でWindows Onedriveにアクセスし、シームレスなファイル同期が可能になった。
12.Windows Ink ワークスペース
タッチ入力、ペン入力といったスタイラス入力用の機能をまとめた「Windows Ink ワークスペース」が実装された。
13.WSL
「Windows Subsystem for Linux」(WSL)は、Windows 10にOS「Linux」の実行環境を構築する仕組みだ。さまざまなLinuxディストリビューション(配布パッケージ)を実行でき、利便性が大幅に向上した。後にリリースされたバージョン「WSL 2」では互換性がさらに改善された。
14.タイムライン
「タイムライン」機能が実装された。過去に使用したWindowsアプリケーションのファイルや、Microsoft Edgeで閲覧したWebページなどのアクティビティー履歴を最大30日前までさかのぼって表示できる機能だ。
15.近距離共有
「近距離共有」はBluetoothによる近距離通信または無線LAN(Wi-Fi)を使用して、近くのWindows 10搭載デバイスにファイルなどを送信できる機能だ。
次回は、数々の進化を遂げてきたWindows 10のバージョンを網羅的に振り返る。
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