イブのチョコやビールが危ない? アスクル、アサヒGHD攻撃の広がる影響:ハッカーがクリスマスを「直撃」
アスクルやアサヒグループホールディングスが受けたランサムウェア攻撃が、クリスマスにも影響を与えそうだ。アスクルは緊急対策として他社サイトでの商品販売に踏み切った。
2025年10月にランサムウェア(身代金要求型マルウェア)攻撃を受け、システム停止のため商品出荷に影響が出たアスクル。同社はこのほど、クラダシが運営する通販サイト「Kuradashi」の特設サイトで、販売できていなかったクリスマスの菓子など季節商品約50商品を数量限定で販売すると発表した。
クリスマスの「食卓」に影響を与えているのは、アスクルへの攻撃だけではない。アサヒグループホールディングス(アサヒGHD)への攻撃によってビールの出荷も滞っている。
サンタも凍る、ランサムウェア攻撃の影響
アスクルはランサムウェア攻撃によって一時的な物流センターの出荷停止に直面し、一部の季節商品について、販売のタイミングを逸してしまう状況が発生したという。しかしこれらの商品は品質上の問題はなかったため、廃棄を回避し、Kuradashiでの販売を決めたと同社は述べる。
Kuradashiは食品ロスの削減を目指している通販サイトだ。賞味期限が近い食品や、パッケージ不良といった理由で通常流通しにくい商品を割引価格で販売している。アスクルがKuradashiの特設サイトで販売しているのは、クリスマス用のチョコレートやクッキーだ。
今回の攻撃についてアスクルは、2025年10月19日から断続的なシステム障害に見舞われたと説明する。同社によると、攻撃者は委託先企業のアカウント情報を窃取し、社内ネットワークへ侵入。社内ネットワークを探索し、複数のサーバへアクセスするための認証情報を収集した。
アスクルは、「EDR」(Endpoint Detection and Response)といったセキュリティツールを導入しているが、攻撃者によって無効化されたという。同社では今回の攻撃によって、個人情報流出の可能性に加え、配送サービスの停止といった被害が発生した。
アサヒGHDも、2025年にランサムウェア攻撃を受けシステム障害が発生した。システム障害の影響は受発注システムにも及び、現在も小売店や飲食店へ商品供給が滞っているという。同社は2026年2月までに順次出荷を正常化できるよう復旧を進めていると説明する。
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