脱VMwareの真実:データセンター大手がNutanixを選んだ「コスト以上の理由」
仮想化製品の絶対王者として君臨してきたVMware。Broadcomによる買収後のライセンス体系変更を受け、さまざまな企業がその行方に注目しています。世界的なデータセンター事業者であるContinent 8 Technologiesの事例から、現代のインフラ戦略に求められる真の価値を探ります。
仮想化製品の絶対王者として君臨してきたVMware。Broadcomによる買収後のライセンス体系変更を受け、さまざまな企業がその行方に注目しています。しかし、単なる「値上げ対策」ではない、戦略的な理由で移行を決断する企業が現れています。
世界的なデータセンター事業者であるContinent 8 Technologies(以下、Continent 8)の事例から、現代のインフラ戦略に求められる真の価値を探ります。
なぜContinent 8はVMwareからNutanixにかじを切ったのか?
Q:VMwareのライセンス変更が直接的な移行理由ですか?
A:いいえ、最大の理由は「製品ロードマップ」と「拡張性」への期待です。
Continent 8のCTO(最高技術責任者)、エドワード・オコナー氏によれば、ライセンス体系の変更は決定的な要因ではありませんでした。同社が重視したのは、オンラインゲーム業界特有の激しい変化に対応できるマルチテナント環境の拡張性です。
- 戦略的選択:成熟したVMwareよりも、自社の成長戦略に合致するNutanixのロードマップを優先。
- パートナーシップ:2017年から技術パートナーを絞り込み、Nutanixとの信頼関係を深めてきました。
- 技術的合理性:HCI(ハイパーコンバージドインフラ)による運用効率化と、ハイパーバイザー「Nutanix AHV」の採用が鍵となりました。
移行プロジェクトを成功させる「グリーンフィールドサイト」とは?
Q:大規模なインフラ移行において、ダウンタイムやリスクをどう抑えましたか?
A:一からシステムを構築できる場所「グリーンフィールドサイト」を活用し、徹底したテストを実施しました。
Continent 8は、既存システムを評価、分析する横断組織を結成し、慎重かつ迅速なプロセスを踏みました。
- 拠点選定:アイルランド(ダブリン)とカナダ(モントリオール)に、新システムを一から構築できる場所を確保。
- 段階的移行:まず社内アプリケーションから着手し、その後エンドユーザー向けサービスへと拡大。
- コストの可視化:移行によって、インフラ構築のスピード向上だけでなく、コスト構造の把握が容易になるメリットも享受しています。
移行後のメリットと「VMwareとの共生」の形
Q:Nutanix移行によって、具体的にどのようなメリットが得られましたか?
A:サービス展開の迅速化に加え、ライセンスコストが半減したケースも報告されています。
オコナー氏は、Nutanix移行がもたらした具体的な成果として以下の点を挙げています。
- コスト削減:永続ライセンスからサブスクリプションへの変更を余儀なくされたユーザー企業の中には、コストが50%削減された例もあります。
- ハイブリッドクラウドの柔軟性:「Amazon Web Services」(AWS)でもNutanixインフラを提供。プライベートデータセンターからパブリッククラウドへのシームレスなライセンス移行を実現しました。
- 柔軟な選択肢の維持:Continent 8はVMwareとのパートナーシップも継続しており、VMware製品を使い続けたい顧客へのサポートも並行して提供しています。
「インフラを素早く構築できるようになり、新しいサービスを迅速に展開できるようになった」――Continent 8 CTO エドワード・オコナー氏
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