マイクロソフト対抗策としてオープンソースを利用するオラクル:Column
オープンソースソフトウェア市場におけるオラクルの最近の動きは、マイクロソフトに揺さぶりをかけるのが狙いだというのが、多くのITプロフェッショナルの一致した見方だ。
オープンソースソフトウェア市場におけるオラクルの最近の動き(オープンソース分野大手のスリーピーキャットの買収など)は、マイクロソフトに揺さぶりをかけるのが狙いだというのが、多くのITプロフェッショナルの一致した見方だ。
先ごろ開催された「New England Oracle Applications User Group」カンファレンスで取材に応じたOSSユーザー、コンサルタント、ITプロフェッショナルたちは、オラクルがオープンソース運動を支持する姿勢を鮮明に打ち出した背景には、「ありとあらゆるものを提供する」という同社の目標に近づくとともに、ライバルのソフトウェアメーカーであるMySQLからの増大する脅威を取り除くという狙いがあると指摘する。
ERPコンサルティング企業のモニュメントデータソリューションズでコンサルタントを務めるカール・ルービン氏は、「オラクルの観点から見れば、オープンソース市場に参入するというのは素晴らしい戦略だ。彼らの損失になることは何もないからだ。オラクルは補完的な製品を手に入れた。これは、新たな顧客、新たな分野を開拓する足掛かりになる」と話している。
オラクルがスリーピーキャットと同社の組み込み型データベース管理システム(DBMS)である「Berkeley DB」を買収したのは、今年2月である。オラクルはそのとき、2009年までに組み込み型データベース市場の規模が32億ドルに拡大する見込みだとするIDCの予測を引き合いに出した。同社によると、デュアルライセンス方式で配布されているBerkeley DBは2億台以上のデバイスへの導入実績があり、オープンソースデータベースとしては最も広く普及しているという。
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