最新のサーバ冷却事情・「部屋を冷やす」は時代遅れ?:サーバ冷却再入門【第1回】
サーバの熱問題がクローズアップされるようになりました。サーバの薄型化、高密度化が進み、より高度なブレードサーバが普及したことでラックの容積率が上がり、発生する熱量も従来とは比較にならないほど大きくなっています。もはや「部屋を冷やす」という発想は通用せず、ラック単位で冷却を考えなければならない状況になっています。ブレードサーバ時代の冷却のあり方を、基礎から学び直す必要があるのです。
株式会社エーピーシー・ジャパン
事業戦略本部 新規事業開発部
佐志田 伸夫氏
【専門分野:データセンタファシリティ】
電源・ラック・空調などのデータセンタ用ファシリティ・製品の設計に20年以上従事。現在は、データセンタやサーバルームの安定稼動に必須の物理インフラ全般の新規事業開発を担当している。
技術士(総合技術監理部門 電気電子部門)。
ブレードサーバの普及によってサーバシステムの高密度化が進み、その発熱量はブレードサーバ以前の10倍ともいわれています。当然ながら従来の熱対策では冷却が追いつかず、発熱量の増大によりサーバシステムの稼動が不安定になったり、最悪の場合はサーバが停止してしまいます。規模が大きくなるほど、熱対策は急務と言えるでしょう。
これまでは、サーバルーム全体を冷やすという考え方が一般的で、実際それで十分な熱対策になっていました。しかし、ブレードサーバの普及でラック1本あたりの消費電力が増大し、従来の熱対策では冷やしきれなくなっています。サーバ機器の消費電力は、そのまま発熱量になるのです。エアコンやフリーアクセスフロアを使った冷却は限界にきており、ラック単位での冷却を考える時期になっていると言えるでしょう。
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制作:ITmedia +D 編集部
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