ISID「IFRSは業務・システムへの影響分析を早めに」:アプリケーションベンダーが語るIFRS【第4回】
企業はIFRS適用をどうとらえ、どのようにITシステム対応を進めていけばいいのか。ERP導入を多く手掛け、連結会計パッケージも持つ電通国際情報サービスにポイントを聞いた。
大手システム・インテグレーターであり、連結会計パッケージの「STRAVIS」を開発・販売している電通国際情報サービス(ISID)。既に多くの企業からIFRS(国際財務報告基準、国際会計基準)について相談を受け、ERPや連結会計パッケージについてのコンサルティングやシステム構築を手掛けている。
STRAVISについては2009年9月にIFRS対応の開発ロードマップを公表した。2010年3月にはそのロードマップに基づく、STRAVISの最新版を発表した(参考記事:「STRAVIS」に最新版、コンバージェンス対応強化《IFRSフォーラム》)。
同社のビジネスソリューション事業部 副事業部長 兼 BS事業企画部長の林 晃司氏、BS事業企画部 プロジェクトディレクターの梶野秀美氏に、IFRSについての考え方やITシステム選定について聞いた。
――企業はIFRS適用のメリット、デメリットをどう考えるべきでしょうか。
林氏 IFRSの影響は制度対応だけでなく経営管理全般に波及すると考えています。そのため適用についても、局所的対応ではなく、収益認識など取引の始めから単体の会計処理〜連結〜開示と全体業務の流れの中で、考えていくべきです。また経営サイドから見るとIFRSによって同一の基準ができ、グループ内会社間・事業間および他社との比較可能性が上がることがメリットです。一方IFRSを制度対応だけと考えてしまうと、そうしたメリットは見いだしにくいでしょう。
――IFRS対応を進める現場としては経営層の支持を得たいと思います。どのように説明するのがよいでしょうか。
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