IPv6へのスムーズな移行を阻む5つの落とし穴:IPv6移行計画に潜む欠点を回避
既存の社内インフラの大部分がIPv6に対応していたとしても、各機器の機能、システムアーキテクチャ、拡張性、管理機能、プロバイダーのサービスなどを丹念に置く必要がある。
企業のWANインフラをIPv6に対応させる計画を策定するに当たっては、社内の製品ポートフォリオに含まれるハードウェアとソフトウェアを注意深く調べる必要がある。しかし、それだけでは十分ではない。IPv6移行計画に潜む落とし穴を避け、移行をスムーズに進めるための5つの注意点を以下にリストアップした。
「IPv6への移行戦略──企業にとって最低限の準備作業とは」を参考にして移行準備を進めた読者は、「後はIPv6を実装するだけだ」と思っているかもしれない。だが、事はそれほど単純ではない。既存の社内インフラの大部分がIPv6に対応していたとしても、IPv6への移行は、IPv4を使わずにIPv6で通信するように各機器を再構成すれば済むわけではない。IPv6への移行計画を成功させるには、各機器の機能、システムアーキテクチャ、拡張性、管理機能、プロバイダーのサービスなどを丹念に検証する必要があるのだ。
落とし穴その1:ハードウェアかソフトウェアか?
大多数のルータとスイッチはIPv6をサポートしているが、これらのネットワーク機器がIPv6パケットを転送する方法はさまざまだ。大容量コアルータは一般に、専用ハードウェア(ASICまたはネットワークプロセッサ)上でパケットを処理することにより、IPv4の転送を高速化する。しかしハードウェアアーキテクチャがIPv6をサポートしない場合が多い。これは、ルータが汎用プロセッサを使ってIPv6パケットを処理することを意味し、その結果、転送速度と転送容量が低下する。
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